Ballads by John Coltrane Quartet (1962)

2004年10月16日 01:09 | JAZZ

その昔(っていつだったか覚えてないけれど)、三菱自動車と言う自動車メーカーがあって(いまでもありまーす!)、ギャランというシリーズに4ドアのシグマと2ドアのラムダという車がありましたとさ!で、当時流行っていた「スペシャリティカー」なる市場に投入されたラムダ(建築建材ではありません!)の TVCMで夜の都市高速を滑るように走る車のバックで流れていた曲が、このアルバムの1曲目の「SAY IT (Over and Over Again)」(なんて素敵なフレーズなのでしょう!)でした。聞き様によってはとってもとっても軟派な曲なのですが、この曲を酒のつまみにするか、何度でも聞きたい誰かの言葉を持っている人なのかで、JAZZに対するスタンスも変わってこようと言うものです。(ほんとかよ!)

「へたくそテナー」と呼ばれていたコルトレーンが、呑み助で当てにならないロリンズに代わってマイルスに呼ばれ、有名なマラソン・セッションを経てバップから一気にモードを手に入れました。もちろん、セッションに参加するだけでは腕が上がるはずもない、この間彼は、本当に血のにじむような努力を積み重ねたのです。バンドの仲間が練習やセッションの後、飲んだくれてるときも、彼は一人平均律の練習を夜が更けるまでやってた。だから、1年足らずのマラソンセッションを通して聞くと、彼の成長が手に取るようにわかります。こうして一人前のテナー・マンになった彼は、徐々に自己の内面に入って行きます。「宗教家になりたかった」という彼の言葉に象徴されるように、その音楽もある意味純粋な潔さへ、あるいは精神の内面にある混沌をあらわすフリーモードへの接近の中から、彼独自の音を探るたびに出るのですが、そのちょっとした狭間に落ちてきたのが、このルビーのような一枚のアルバムだったのです。

制作者であるボブ・シールによる「全編スローテンポのスタンダード集」というコンセプトに、曲の選択の自由などないカルテットのメンバーが、煮えたぎるパッションを美しいバラードに無理やり封じ込め、時折漏れ覗くその情熱の光が、このアルバムをただのバラード集を遥かに超越した、世紀を超えた名作にしています。当時、たまたまマウスピースの調子が悪く、吹ききることの出来ないコルトレーンのテナーは、むしろ人生の光と影、彩どられた命の揺らぎを透明なキャンバスに描いて見せ、タイナーのピアノやエルビンのドラムにも、封じ込められた情熱と命の力強さが垣間見えます。BGMとしてではなく、もちろん口説きの道具などではなく、60年代の魂のひとつの側面として、正対してみてください。「女子供の・・・」などという先入観は、人生をつまらなくするだけです。純粋には純粋で、情熱には情熱で!誰彼問わず、お勧めです。

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