2005.09.25

POPS

LITTLE FEET / DIXIE CHICKEN (1973)

アメリカは、私の憧れの大地でした。かつてアリスというバンドがあり(ご存知谷村新司がリーダー)ベーやん事、堀内孝雄の曲に「カリフォルニアにあこがれて」などという曲がありました。短期留学していたこともあり、アメリカそしてカリフォルニアは私にとってまさに「夢のカリフォルニア」でした。秋のドライブのお供の1枚、今日はそんな偉大なアメリカが世に残した超マイナーバンドの1枚をご紹介します。

時は大阪万博の後、音楽では反戦やサイケデリックが終わりをつげ、東にはエアロスミスが誕生、西にはイーグルスが生まれ、そして薬物使用を理由にフランク・ザッパを追放されたローウェル・ジョージが結成した「LITTLE FEET」がひっそりとデビューしました。彼のドラッグ漬けがそもそもの理由で結成されたこのバンドは、いわゆるウェストコーストのバンドでありながら、その後貪欲にさまざまな音楽的要素を吸収してゆきます。C&Wをベースにしながらも、フォーク、ブルース、ファンク、ロックンロールなどをミックスしていった彼らが世に出した3作目、南部のレイドバック感のある「こしとねばり」のさぬきうどんのようなアルバムが、この「DIXIE CHICKEN」でした。

薬漬けジョージのスライドギターとレイドバックしたタメのあるボーカル、ビル・ペインの変幻自在のキーボード、二人の個性が見事な調和をみせることで、彼らのまさに「ワンアンドオンリー」な世界が築かれています。代表曲となった1曲目の「Dexie Chicken」、ファンクむんむんの2曲目「Two Train」、アラン・トゥーサン作ねっとり感飽和状態の「Poll Um Easy」、まさにアメリカンサウンド「Juliette」などなど、あの手この曲入り乱れる私的にはアメリカンバンドのルーツとも言える絶品のアルバム。バックボーカルにはボニー・レイットなども名を連ねています。

また前作「Salin' Shues」から始まったネオン・パークのデザインによるアルバム・ジャケットも、当時のむさくるしいアメリカンバンドとしては傑出物の出来。不気味で怪しげなキャラクターとユーモアにあふれた風景は、一度見たら忘れられないインパクトをもっています。

79年にジョージの突然の脱退によりバンドは事実上解散、そして彼はその後まもなく心不全によりこの世を去ります。サザンオールスターズの誰がファンなのかは知りませんが、彼らのデビューアルバムには「いとしのフィート」という曲がありました。クリストファー・クロスのデビューアルバム「南から来た男」の「Ride Like The Wind」はジョージに捧げられた名曲です。ウェストコーストの海岸線を走るように、穏やかになった日差しと秋風をうけて、ちょっと道端に車を止めて、レイドバックしてみませんか?

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