「双眼鏡と顕微鏡」

2006年5月11日 23:59 | COLUMN | コメント(2)

Relaxin' (1956)

木曜日です。午前中からお客様を訪問。ワンダーミックスの総合力で、期待にお応えいたします。よろしくお願いいたします。帰路、別のお客様からのFireCallを受けて、トホホ消防士急遽出陣。期待以上の形でお応えすることが、私たちの最大の目的です。戻って午前中の打ち合わせ内容を社内に引継ぎ。その後別のお客様を訪問させていただきました。夕方帰社して見積もり数本にその他調整業務。某大型案件も順調に仕上がっているようで一安心です。そんなこんなで、あっという間に今日も夕日の美しい一日が終わってしまいました。

さてさて、会社の組織は一般的に階層構造とフラット構造があります。階層構造と言っても底辺が狭くてやたら高さの高い中央集権的なものから、フラットに近い階層構造もあります。それぞれに一長一短があり、ここでその功罪を延々語るつもりはないのですが、一般的に階層が高い人ほど、長期的視点で物事を計画したり判断したりする必要がある。TOPはもちろん社長ですねぇ。で、階層が下がるほど、目の前のことに集中する必要がある。一人でそれら全てが出来ればいいのですが、人間というものはそう器用には出来ていません。となるとやはり会社の組織が階層構造ではなくても、役割分担としてそういう視野と言うか、より遠くまで漠然と見通す人と、目の前のことを仔細漏らさず目を凝らす人が必要です。日々のタスクをこなしてもらわなければならない第一線の社員さん達が、ぼろぼろとこぼしながらボーっとしてるのであれば、社長たるもの注意しなければならない。しかしTOPである社長が、長期的視点で物事を考えていないと、やはり社員さんから注意されます。と言うことをわかってはいるトホホ社長は、日々の雑務に追われながらも、社員さんに怒られないように、遠くに目を凝らさなければ・・・経費で双眼鏡、買ってもいいですか・・・? 出来ればNikonがいいのですが・・・(社長は思いのほかブランド志向が強いのでした。)

「マイルスよもやま話」は第12話。そうです、今夜は3枚目の「Relaxin'」です。4部作の中では、次の「Cookin'」につぐ名作と言われています。今回の録音構成は、全6曲のうち2曲が5月で4曲が10月。そうです、これまでよりも後半録音が多い。それがこのアルバムの評価を上げている大きな理由です。バンドとしての一体感が、ぐぐぐっーと出来上がってきていて、この時代ですから煌びやかさみたいなものはさすがにありませんが、非常にタイトにまとまっているなと言う感じ。特にガーランド、チェンバース、フィリー・ジョーのリズム隊は、ほぼ仕上がった感じで、湯上りさっぱり状態です。この時代の帝王様を支えるのは、もう彼ら以外考えられない。す、すんばらしい〜。で、問題の下手くそトレーンも血の出るような努力の成果が現れ始め、ずいぶんと成長してまして、ときおり変なフレーズはありますが、前半収録の10月分4曲では、5月の時のように遠くにひとり、ぽつんと取り残されているような違和感はなく、そこそこ馴染んできたなぁという感じです。一体感までは行きませんが、少なくとも「異邦人」ではなくなった。

「先に演奏するぜ。曲名は後で教える。」エンジニアに向かってでしょうか? マイルスのハスキー・ボイスで始まる1曲目「If I Were Bell」。んー確かにリラクシンではないですかー。2曲目の「You're My Everything」では、ガーランドがポロポロとシングル・トーンで弾き始めると、ヒューっと口笛でストップがかかる。「そうじゃない、ブロック・コードでやってくれ!」マイルスのしゃがれ声が飛ぶ。すかざず反応するガーランド、一変してジャンジャンとブロックでイントロを始める。んーやっぱ出来上がってるじゃないですか、マイルスバンド。そう、このアルバムの特徴は、演奏曲目もさることながら、バンドとしての高い完成度・一体感を感じることなのです。それが選曲と相まって余計に聴くものに余裕を感じさせ、タイトルの「リラックス」を印象づけます。また、本来ならカットされてしかるべきほとんどの録音に入っているメンバーのこのようなやり取りが収録されていることも、「リラクシン」チューンの一因となっています。2曲目のように、シングル・トーンからブロックへといきなり変更して1発テイクというところに、マイルス様のアレンジャーとしての才能の片鱗も覗かせます。

5月録音の5曲目、「It Could Happen To You」も、他のアルバムの5月録音よりはまとまっている感じですが、はやり10月のものとは全体的に質が違う。コルトレーン、やっぱ下手だし・・・でも、よくよく考えると、コルトレーンの代わりに当初の予定通りロリンズ君が参加してたら、こんな風な4部作になったかどうか・・・そう思うと、これも歴史のハプニングというか、こうなるべくして出来たの感ひとしおです。面白いのはラストのまたしてもグッバイ・ガレスピー「Woody'n You」。5月録音ゆえ、コルトレーンやっぱりちょっとおかしい。やっぱり一人でどっかに行ってる。そんなトレーンのソロを受けて、マイルスもちょっと戸惑い気味のフレーズ。演奏が終わるや、マイルスの「OK?」の声に、ミキシングルームからSP越しになにやらぶつぶつ言ってる。マイルス怒る。吐き捨てるように「ホワイ?」。眉間にしわが寄って、こめかみに血管が浮かんでる。(多分・・・)怖い! スタジオに緊張感が高まる。一触即発・・・するとコルトレーンの声がする。「栓抜きどこ? 」おーい、のんきなとうちゃん、トレーンちゃん、早くビールが飲みたいらしい。マイルス様も誰にも負けない俺が俺がの自己中なのですが、のんきな父さんトレーンさんも、すっとぼけたままある意味自己中なんですねぇ。笑えます。とまあなんと言いますか、それもこれも帝王流「リラクシン」なのであります。

relaxin.jpg

ここで視聴できますよ!

コメント(2)

来ましたね〜、『RELAXIN'』。
このだらだらしたジャケットのイラストがとっても好きです(笑)
やはり「If I Were a Bell」が素晴らしいと思います。5月の休日にぴったりの曲ですね。

はい、おっしゃるとおりですね!

これまでマイルスのアルバムといっても、
とりあえずグループとして聴いていたのですが、
今回のようにマイルスを軸として聴いてみると、
やはりすばらしい演奏です。
この時期のマイルスって、
いちトランペッターとしては、
ある意味頂点ですからねぇ。

今後もマイルス、続々登場!(笑)
お楽しみに!です。

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