2006.07.06

COLUMN

「教育とは、学問とは・・・」

木曜日です。午前中、お客さまを訪問して機器納品に設置設定。美味しいコーヒーをご馳走様でした。帰社してみると社内ががらんとしてる。システムの「野次喜多」コンビは客先打ち合わせ、部長も営業さんに同行。ディレクターも打合せで不在、納品前案件が山積で制作スタッフは殺気立ってるし・・・。そんな中、私は午後からは先日お仕事をいただきました地元の大学のセミナーに参加させていただき、学部長と担当教授にご挨拶。最先端研究に産官学と地域連携、大学の役割やその独自性などなど、いろいろと実り多いセミナーでした。

20060706.jpg

「産官学連携」が流行っています。「学生起業」も同様です。でも私的にはなんとなく疑問符が付きまとってしまう。確かにアメリカに倣えば、基礎研究などではなく実用研究だとそのままビジネスに直結し、いきなり製品化あるいはサービス開始、それに官が資金提供でもしてれば、マスコミ受けはします。また地域密着が、地域産業への人材提供ではなく、そのようなビジネスの種子の提供であれば、そのまま即地域振興、そして即税収につながる・・・でもそれでいいのかなぁ〜と思ってしまう。

大学というのはいうまでもなく専門教育の機関であり、また未来のビジネス・パーソンを育てる高等教育機関です。それが最も大切な事業ドメインだと思うのです。もちろんわが国産業の弱った国際競争力を高める為に、大学の果たす役割は大きいと思います。でもそのことが強迫観念となり、短期的視野に陥りがちな産業界の要請にまんま振ってしまっては、逆に本質的な競争力をもっと無くしてしまうような気がするのです。今日の最後のパネルディスカッションでは、数名の教授の方が私と同じようなご意見でした。その通りだと思います。世界中が「経済」という言葉に脅迫され急かされていても、「教育」「人を育てること」ということの意義と意味だけは、そのビジョン・ミッションとしてはずさないようにと切に思うのです。

なんて小難しいことを考えていたらもうこんな時間。(と、言い訳をなんとか見つけ出しては・・・)なのでマイルスは次回のお楽しみということで・・・いや、枕もとの書物が「おいでおいで」をしているようなので、今日はこの辺で。

INDEX

CATEGORY

ARCHIVE