2007.01.26

COLUMN

「仕事の流儀」

昨日は午前中、お得意様を訪問してサイトに関する打ち合わせ、午後から県外出張でお得意様サポートにお伺いしておりました。正直、今週はパンパンでした。疲労困ぱい、思考能力・決断力がたがたです。あと半日、がんばります。

昨夜の某国営放送の「プロフェッショナル −仕事の流儀ー」で、ヨーロッパで活躍する指揮者の大野和士さんをやっていました。25歳で渡欧、幾多の難関を乗り越えて現在に至る。というか、ヨーロッパというクラシック音楽の本場で指揮者としてやっていくのが如何に大変かということがよくわかりました。とにかく1回の公演でも失敗は許されない、失敗するともう「次」はないのです。

指揮者といえば、100人近いオーケストラを率いるリーダーでもあります。そういう意味では組織論とかリーダーシップ論の話を考えがちなのですが、クラシックの演奏を見たことのある方はご存知の通り、演奏者はほとんど指揮者を見ていません。なのになぜ、指揮者はリーダーであり、尊敬に値する職業なのか・・・前でタクトをぶらんぶらんと振ってるだけ???ではないのです。

大野さんのお話によると、まずリーダーとしての指揮者は、「すべてにおいて 相手を圧倒しなければ 人はついてこない」。「俺は世界に名だたる名バイオリニスト。お前の言ってることなんか・・・」と相手に思わせると、もうそこで終わりなのです。そういうメンバーのプライドや自信のまだずっと上で勝負しなければならない。それに必要なことは、深い知識とリーダーの熱い思い、曲がることのない信念、そして夢に向かって突き進んでゆく無限のエネルギーだったりするわけです。

そうして個人の持つ感性を最大限に発揮させるとともに、オケ全体としては、「登るべき山を示す」ことが必要だと。これは組織の目的・目標を明確にして、全員で共有するということなんでしょうねぇ。ただ彼は、そこでそのためにどんな音色が必要なのかは相手にはあえて言わないそうです。イメージしか伝えない。あとはそれぞれの演奏者が己の最も適した音だと思うもので実現してゆく。その触媒部分は、こちらもプロであるメンバーに任せるわけです。

そうやってリハを繰り返し、完成度を高めてゆく。そしていよいよ公演初日。そのときに彼がすることは、逆に「一人一人を解放する」ことだそうです。メンバー一人一人が、目標のいと高き山をイメージし、己の感性に従って最高の自己表現を折り重ねてゆく。彼は、みなの前でタクトを振りながら、彼らを統率するのではなく「開放」してゆく。自らは「無」のごとき存在となって。

もちろんこれは、最高のクラシック音楽を創造するための方法論でしかないかもしれません。しかし、多くの聴衆の期待に対して、それを上回る感動を提供し続けるということは、私たちのビジネスとなんら変わりがないように思います。私はうまく、タクトが振れません。まだまだトホホです。がんばります。えーっと、あと半日!

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