2008.09.09

Movies

MELODY 邦題:小さな恋のメロディ

少年少女の、幼くも淡い恋心を描いたイギリス製ラブストーリー。はい、古い映画です。公開当時は中学生、誰と見たのかは、・・・今は昔です。ええ、私が勝手にトレーシー・ハイドに似てると思ってただけですから・・・。

典型的な中流階級のダニエル(マーク・レスター)と、貧しくやんちゃなトム(ジャック・ワイルド)は、ひょんなことから大の仲良しになります。イギリス国教会のコチコチ神父が校長を務める厳格な教育方針のミッション・スクールの同級生の二人は、授業が終わるといつも一緒。

そんなある日、トムら仲間たちと女子生徒がバレエの練習をしている教室を覗き見していたダニエルに、一人の少女が目にとまります。彼女の名はメロディ(トレイシー・ハイド)。そしてダニエルは、彼女に恋をします。初恋です。

厳格な教育指導のもと、しかしのびのびと子供らしい学園生活を送る中で、二人はお互いに引き合うようになり、いつも一緒にいたいと心から願うようになります。

どうすれば二人はいつも一緒にいられるのか?答えは「結婚」であると、彼らは大人たちに突きつけてきます。「お前にはまだ早い、20歳を過ぎるまで待ちなさい」となだめる、前科持ちだが優しいメロディの父にメロディは、「地理の勉強も好きだけど、ダニエルと一緒にいるほうがいい」と、苦しい胸の内を訴えます。涙を誘います。

ザ・ビー・ジーズの音楽もすごくいいのですが、トムを演じるジャック・ワイルドがものすごくいいのです。彼がいなかったら、ここまでの映画にはなってなかった!!!といっても、本国とアメリカでは、この映画は興行的には全くダメだったようですが・・・。

「子供の純粋な心を賞賛した映画」だとか「夢をなくした大人社会からの独立」とかいう見方があります。この時代、ヒッピームーブメントによって歌われた「Don't trust over thirty 」の匂いもします。

しかし、今になって、あれから30数年経ってあらためて見てみると、決して子供向けだけではない何かを感じるのは、単に私が子供なだけ?

学校が引けて、ダウンタウンや墓地を夢中になって駆け巡ったり、大人たちに内緒で爆弾を作ったり・・・彼らの生き生きとした生きざまは、子供という時代だけの特権でしょうか?

私たち大人は、社会道徳や倫理観や、大人の世界の社交辞令のなかで、とうの昔に捨て去ってしまった夢中になって一目散に駆けてゆくものをなくしてしまったり、忘れてしまっているだけではないでしょうか?

この映画を、いいおじさんが見て思ったのは、「愛」「夢」「今」「旅立ち」というような、ラブストーリーにありがちな陳腐化した言葉たち。そんなおじさんを置き去りにして、そんなおじさんの迷いの霧を晴らして、彼らのトロッコは、明日に向かって漕ぎ出してゆきました。

まるで、こぎ続けることが愛し続けることであり、生きると言うことであると教えるように・・・。でも・・・

あなたも、もう一度、夢に向かって漕ぎ出して見ませんか?彼らのように・・・

出演:マーク・レスター,ジャック・ワイルド,トレイシー・ハイド,シーラ・スティーフェル,ジェームズ・コシンズ

監督:ワリス・フセイン 1971年

脚本:アラン・パーカー

音楽:ザ・ビー・ジーズ,CSN&Y

BOSS的には・・・★★★★

小さな恋のメロディ

おすすめ平均:5
5生涯NO.1の映画!何度でも観ます・・・死ぬ間際にもきっと!
3雰囲気はいい作品です。ただ・・・ヒロインよりも男の子のほうが明らかに可愛いのが難点(笑)。
4NO.133「ち」のつく元気になった洋画2
5キュン!
5今ある自分の「原点」

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