2008.09.15

Movies

THE GODFATHER 邦題:ゴッドファーザー

今日は「ゴッドファーザー」です。とあるファミリーを描いた映画、つまりホーム・ドラマと言うわけですね!公開は1972年。第54回アカデミー賞(作品賞・主演男優賞・脚色賞)受賞作品です。

終戦直後の1945年。高級住宅街の一角、イタリア系移民のコルレオーネ家の庭で結婚式がとり行われています。新婦は、この家の主人であるドン・コルレオーネ(マーロン・ブランド)の娘コニー。客には、故郷を同じくする老若男女が陽気に歌い踊っています。

一方、邸宅の書斎ではドンを尋ねる人たちが後を絶たない。表ざたに出来ない問題を抱える客たちに応対するドンは、ファミリーの為にだけは骨を折ることを約束します。

「ファミリー」それは、血縁だけではない、お互いが尊敬と忠誠を誓った契りを結んだ人たちの集まり。

客の中には、大学を中退し親の反対を押し切って従軍していた4男のマイケル(アル・パチーノ)が、恋人のケイ(ダイアン・キートン)を連れて久しぶりの帰宅を果たしていました。

闇の世界を生きる親父や兄たちの事業には加わらず、自らの人生を切り開こうとしていたマイケルは、ある夜のケイとのデートの途中、スタンドで売られている新聞の記事から、父が狙撃されたことを知ります。

というような、まあとんでもない家族(ファミリー)の映画なわけですが、まだ見たことない方は、是非ご覧ください。いや、絶対にご覧ください。

コッポラの、アル・パチーノの出世作であり、ギャング映画の金字塔であり、70年代、いや映画史に残る名作です。

プロットとしてのストーリーなんかどうでもよくて、とにかく物語りにどんどんと引き込まれます。それぞれのシーンは、このアングル、この長さ、この会話でないとあり得ないというほど計算されつくされている。いや、そんなことを気づかせないほど自然に展開してゆきます。

どちらかといえばくどい表現の多いコッポラですが、それゆえにシーンや登場人物の表情や動作会話の訴求力は神業級です。

王の謁見のような冒頭のドンの会見、5大ファミリーを集めての会議シーン、マイケルのソロッツォと警部の殺害場面などなど。

ドンの右腕、トム・ヘイゲン役のロバート・デュヴァル、彼も大好きな役者さんです。名脇役ですよね!

終盤のマイケルがコニーの子供の洗礼に立ち会うシーンは、動と静、生と死の対比が鮮やかに描かれた素晴らしい場面です。

大ヒットしたニノ・ロータの主題歌も素晴らしいですよね。シチリアでの結婚式のパレードに変奏曲が使われてたのは、ちょっとどうかとは思いましたが・・・。パーティではさすがイタリア、椿姫の「乾杯の歌」でしたですなぁ〜。

まあ、マフィアの抗争の物語ですから、殺人もありますし、女性から見れば子供のけんかみたいなものかもしれません。そういう意味では、女性の方には全く理解できない世界かもしれません。理解できる女性が、恐いかもしれません。逆に、この映画にはまれない男性の方がいらっしゃったら、はたしていかがなものかと・・・。いえ、単なる私見ですので、お気になさらないように。

エンディング、手前にケイ、奥にフォーカスのあったマイケル。二人の間のドアが静かに閉ざされます。何も言うことはありません。

出演:マーロン・ブランド,アル・パチーノ,ジェームズ・カーン,ジョン・カザール,ダイアン・キートン,ロバート・デュヴァル,リチャード・カステラーノ

監督:フランシス・フォード・コッポラ 1972年

原作:マリオ・プーゾ

音楽:ニーノ・ロータ

脚本:フランシス・フォード・コッポラ,マリオ・プーゾ

BOSS的には・・・★★★★★

ゴッドファーザー

おすすめ平均:4.5
4徳は徳によってしか見えない
1映像美
5映画史に刻まれた永遠の名作
5どうしても、自身の判断を仰ぐ時に観てしまう映画…それがこの作品です。
5何度見ても飽き足らない。

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