2008.10.08

Books

素粒子と私

昨日のノーベル物理学賞に続いて、今日はノーベル化学賞を日本人が受賞しましたね!暗い話題ばかりのなかで、とってもいいお話でした。

高校時代の授業の中で「物理」が一番好きだった私は、実はミクロではなくマクロ、といいますか天文学に興味を持っていました。中学の時、父にねだって買ってもらった10cmの反射望遠鏡を、晴れた夜には持ち出して星を眺め、月の夜は月のクレーターを散策する日々。

社会人になっても、宇宙に対する興味は止むことなく、それはビッグバンとブラックホール、つまり宇宙の起源と終焉へ、そして「素粒子理論」と「相対性理論」に足を踏み入れざるを得なかったのです。

素粒子とはもちろんミクロなお話。宇宙と言うマクロな世界を突き詰めてゆくと、物質構成の最小単位である素粒子に行き着くというのが、なんとも不思議でした。

といっても、もちろん研究とかいうレベルでは全然なくて、単に書物を読み漁って、「へぇー」とか「ほぉー」とか言ってただけですが・・・。

昨日テレビで、官僚出身のキャスターが「素粒子がわかると我々の生活がどう変わるか?」とか言ってました。あーまた、マスコミ特有の軽薄短小なお話・・・。

かつて天動説を教義の中心においていた教会に対し、地動説を提唱するガリレオという科学者が宗教裁判にかけられ、「それでも地球は回っている」とこっそりつぶやいたのは有名なお話。

科学はロマンです。しかしそれは、物事のありようを赤裸々に暴き、私も石っころも素敵なあの人も風にそよぐ木々も、すべては6種類のクオークから出来ていることを証明します。その傍若無人ぶりは、フォーカスやフライデーなど非ではない!

で、我々が犬や猫ならそれでもいいのです。でも私たちにはまた、違う知能や知覚があります。例えば仏陀やイエスは、クオークからは出来ていない。あるいは、亡霊とは恐ろしいものなのです。

つまり、科学が進歩すればするほど、我々人類はバランスを取るべき精神性や哲学性、道徳などを磨かなければならない。

「素粒子が日々の暮らしに役立つか」ではなく、我々は科学ではない「生の意味」や「あるべき姿」を一方でしっかりと認識しなければならないと思うのですが・・・。

まだ、「罪と罰」が胃のあたりに残ってるのかな?

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