BOSS's Column

ルーカスとスティルバーグがタッグを組んだ、考古学者インディ・ジョーンズが古代の秘法を求めて世界を駆け巡るシリーズの第4弾。前作「最後の聖戦」から19年、第一作の「失われたアーク」からは27年経ちました。ジョーンズ博士もハリソン・フォードとともに年齢を重ねましたが、あの活劇の興奮やいかに！？

第2次大戦後の冷戦構造が深刻化し始めた1957年、アメリカでは共産主義排除、いわゆるマッカーシズムが吹き荒れていました。ネバダ州にあるアメリカ軍の施設「エリア５１」。ここを襲撃したのはアメリカ陸軍を装ったイリーナ・スパルコ（ケイト・ブランシェット）率いるソ連軍でした。そしてそこには捉えられたインディアナ・ジョーンズ（ハリソン・フォード）と相棒ジョージ・マクヘイル（レイ・ウィンストン）の姿が。

彼らの目的は、この施設内の広大な機密物保管倉庫のどこかに保管されている10年前にアメリカ軍がニューメキシコで手に入れた謎の箱でした。それは強い磁気を持つ謎のミイラ。相棒のはずのCIAエージェント、マクヘイルの裏切りにあい、ミイラはソビエト軍に持ち去られます。

水爆実験場に誤って立ち入り、命からがら逃れたジョーンズは、盗難事件によりFBIに監視されることになり、大学は無期限休職処分に。失望した彼はアメリカを離れる決心をしますが、ハーレーにまたがった青年シャイア・ラブーフ（マット・ウィリアムズ）と知り合います。

いい意味芝居がかった第一作目の「失われたアーク」から、まだ4作目なんですね。ロードショーでもしっかり見逃さなかったのは、二人の仕掛けの面白さとジョーンズのキャラクター、それをいたずらに壊しもせず、また過剰に展開もしなかったからでしょう。27年後の、正直老いたジョーンズを見ても、「ああ、やっぱりインディ・ジョーンズだ！」と思わせてしまう。

原作上、やむを得なかったとはいえ、突然のロシア軍によるアメリカ軍基地襲撃。こういう、全くありえないシチュエーションをいけしゃーしゃーとやってしまうところが、このシリーズのいいところです。

シリーズ打ち止めです。バージンロードを歩くジョーンズとマリオン。もうこれでいいのです。四半世紀にわたって私たちを楽しませ、ワクワクさせてくれたジョーンズ博士。もうそろそろ、豊かで幸せな余生をお過ごしください。

出演：ハリソン・フォード,シャイア・ラブーフ,レイ・ウィンストン,カレン・アレン,ケイト・ブランシェット,ジョン・ハート,ジム・ブロードベント

監督：スティーヴン・スピルバーグ　2008年

製作総指揮：ジョージ・ルーカス,キャスリーン・ケネディ

BOSS的には・・・★★★☆☆

もっとムービー・アーカイブスはこちら >>> 「ムービー・インデックス」