2010.04.09

Movies

Places in the Heart 邦題:プレイス・イン・ザ・ハート

女手ひとりとなった女性が、家族の為にひたむきに生きる姿を描いたヒューマン・ドラマ。監督・脚本は「クレイマー・クレイマー」のロバート・ベントン。アカデミー賞主演女優賞・脚本賞。

1935年、テキサス州ワクサハチ。保安官のロイス・スポルディング(レイ・ベイカー)が、酒によって拳銃を弄んでいた黒人少年によって撃たれ、命を落とします。妻のエドナ(サリー・フィールド)は、死体となって戻ってきた夫を見て呆然となります。

pih.jpg突然夫を亡くし、生活の糧のないエドナ。銀行にはわずかな預金と、自宅を建てたときの莫大な借金が残されていました。美容院を経営する姉のマーガレット(リンゼイ・クルーズ)も親身になってはくれますが、金銭面での援助は出来ません。

葬儀の翌日、早速銀行がやってきて、家を売って借金をゼロにするように勧めますが、故郷、そして夫の残した家で2人の子供、フランク(ヤンクトン・ハットン)とポッサン(ジェニー・ジェームズ)の3人で暮らしたいと、その申し出を断ります。

数日後、流れ者の黒人モーゼス(ダニー・グローヴァー)がやってきて仕事をくれと申し出ます。一度は断ったものの、夜、保安官に連れられて再びやってきたモーゼスをかばい、彼はその夜から納屋で暮らすようになります。

翌日銀行員が訪れ、生活の足しにと目の不自由な義弟の弟ウイル(ジョン・マルコヴィッチ)を下宿人に預けてゆきます。押し付けられる側と押し付けられた側、お互いに気まずい雰囲気ながら、生活のために断ることは出来ません。

モーゼスの勧めで所有している40エーカーの土地に綿花を栽培することで、なんとか銀行への返済をしようと決めたエドナは、二人して綿花作りに励む日々が始まります。

1935年といえば、大恐慌の直後。そういう時代のアメリカの田舎町ではどういう生活が営まれていたのか。ウォール街とは縁のない故郷の大地に根ざしながら、ある日突然やってくる明日のない出来事。すべてを巻き込んで連れ去ってゆく竜巻、消えることのない人種差別と遺恨。

それらはすべてが、人のなせる災い、人が作りだした不幸ではありませんが、厳しい自然の中で人は無力であり、そんな中で人間に与えられた力と勇気を生み出すもとになるのが、「愛」なのだと教えてくれます。

宗教も人種も時代も超えて、周りの誰に対しても「愛」を持って接すること。そして正しい信念を持ち続けること。

ちょっと気分的にはヘビーなヒューマンものは見たくなかったのですが、予想外に爽やかなエンディングだったのは、まだ私の心が救われる可能性が残っているから?主演女優賞のサリー・フィールドの顔がどうも個人的には"×"でして、そういう意味では逆に、無用の感情移入無しで観れたのがよかったのかも!?

ちなみにこの作品がデビュー作の、ジョン・マルコヴィッチとダニー・グローヴァーはこの後ブレイク、二人ともなかなかいい演技です。結構好きな俳優、本作がデビュー3作目のエド・ハリス、この頃から後頭部が・・・^_^; エイミー・マディガンも初登場だったんですね!

出演:サリー・フィールド,リンゼイ・クローズ,エド・ハリス,エイミー・マディガン,ジョン・マルコヴィッチ,ダニー・グローヴァー

監督:ロバート・ベントン 1984年

BOSS的には・・・★★★☆☆

プレイス・イン・ザ・ハート [VHS]

おすすめ平均:5
5忘れられた名画

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