BOSS's Column

収監を目前にした弱小ヤクザの組長をめぐって繰り広げられるヒューマン・コメディ。日本アカデミー賞優秀主演男優賞受賞、文化庁支援作品。

収監を目前にした羽原組の組長羽原大介(西田敏行)には、遣り残したことが二つありました。ひとつは２５年前に生き別れとなった娘かおりとの再会。そしてもうひとつは、大好きなジェイムス・ブラウンのコンサートを見に行くことでした。

そんな羽原の為に、弟分で金山組の組長金山(岸部一徳)は、羽原の子分たちに来日中のジェイムス・ブラウンの誘拐を命じます。しかし、うっかり者ばかりの子分の太郎（山本太郎）たちは、物真似ショーに出演する為に来日していたそっくりさんのウィリーを間違えて誘拐してしまいます。

しかし、その物真似ショーのプロダクションの社長が、羽原がずっとその居場所を訪ね歩いていたかおり(常盤貴子)だったのです。

大きな声では言えませんが、私、実は、西田敏行が大嫌いなのです。ですから釣りバカ日誌は見たことがないし、週末深夜のなんとか探偵団などもってのほか。しかし、ジェームス・ブラウンの「Get Up!」は好きですから、まあどんなもんかとナナメ見をはじめたのですが、これがなかなか面白い！

大阪弁でぽんぽん出てくるはずむ会話は、まさしくブラック・イングリッシュですよね！小声でしゃべってる会話などが、芝居っぽくないだけちょっと聞き取りにくかったのですが・・・。まあ、脚本賞とかいう作品ではなく、勢いで見る作品ですからねぇ～。

最近のお笑いには全く反応しない私ですが、結構あちこちで笑わせていただきました。冒頭の風呂屋の店先のシーンで、看板に「吉本歯科」と書いてあるだけでも、個人的には受けましたが・・・^_^;

作品中でも出てきますが、「人は見かけで判断してはいけない」ということ。ということで、本作の西田敏行は楽しませていただきました。大阪弁のやくざ言葉ですが、文化庁支援作品だけあります。

よい子をお持ちのご両親に！大阪弁を堪能されたい方に！ジェームス・ブラウンのファンに！もちろん、西田敏行ファンにも！

出演：西田敏行,常盤貴子,山本太郎,岸部一徳,桐谷健太

監督：井筒和幸　2003年

BOSS的には・・・★★★★☆

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