2010.09.24

COLUMN

「秋祭りの準備の前に・・・」

尖閣諸島問題と言ってはいけませんね、尖閣諸島付近の日本の領海内で起こった中国漁船と海保船の衝突事故についての一考察。

問題は沖縄地検の高度な政治的判断(三権分立はどうなった?)という独断による船長保釈で、急転直下、解決したように見えます。ただこの事件は、さまざまな問題を露呈することになりました。

そのなかのひとつに、グローバル経済と独立国家のバランスの問題があると思います。

日本だけでなく、先進国がマニファクチャラーとしての中国を無視できないことは誰しも理解していること。かつて若かりし頃、アメリカとかに旅行に行ったとき、間違えて「Made In Japan」を買ってこないこと!とよく言われましたが、現在は身の回りの日用品で「Made In China」以外を探すのに苦労します。それだけでなく、今回は日本の最先端産業の素材となるレアアースが問題になりましたね。

そういう、もはや表裏一体とも言える日中の経済関係とは裏腹に、戦後処理の問題や領土問題など、それぞれ独立国家としてはまだまだ未熟な関係のまま。国交回復してまだ40年あまりしかたっていませんし・・・。

日本の進む道として、アメリカの経済市場主義、経済自由主義、もっと言えば「経済至上主義」に追随してゆくのか、それとも「アジアの奇跡」はもっと違う未来を描くのか。

最近よく見るテレビ番組に「ヨーロッパの小さな村」があるのですが、「日本の小さな村」みたいなところは目指せないのかとふと思ってしまう。アレを見てると、人の幸せなんて、ほんとうはそういうささやかな暮らしの中にあるような気がしてくる。

一方で、経済やマネー、特に世界経済を例にとった話などが出来ると、なんだか「大人」なような気がするし、「成熟のその向こう」のような気もする。

はたしてどちらが真実で、どちらが幻想なのか?いやどちらも真実であり、どちらも幻想でしかなく、個人がどちらを選ぶか?だけの問題かもしれない。

私はエコカーには乗っていませんし、携帯からバイブ機能がなくなっても液晶がモノクロになっても全く問題ありません。身の回りから中国製がなくなるのなら、それはそれでもいいです。

中国製の賞味期限の短い消費財を身にまとい、いつただの紙切れになるかもしれない資産を蓄え、希薄な人間関係さえも避けながらネットにダイブする日々。

それが豊かな明日なのでしょうか?もっと素朴なリアル、たとえば生まれ育った故郷を、あなたは忘れてはいませんか?

明日は、高齢の方々ばかりに混じっての実家の氏神様の祭りの準備です。

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