病院で死ぬということ

2011年1月25日 20:54 | Movies

がんの告知を受けた患者たちの病室での日々をつづったドキュメンタリー・タッチの作品。山崎章郎の同名原作もとに市川準が監督・脚本した作品。

ターミナルケアと呼ばれる末期医療の患者たちの病室の様子を定点カメラで終始描写され、入れ替わり立ち代りする患者たちの様子と医師(岸部一徳)との会話を通して、「病院で死ぬこと」の現実と問題を提示しています。

hospital.jpgずいぶん昔のこと、貧しくその日を暮らすのがやっとの人たちは、老いた親を口減らしのために山に連れて行った、そんな時代もありました。いわゆる「姥捨て山」です。

そして20世紀の都市化の中で「核家族化」が進み、また栄養状態がよくなったり医療が進んだこともあって平均寿命も延び、田舎には老人たちが取り残されます。

過疎地、田舎の老齢化。それだけではなく、21世紀になると都市周辺の昭和30年代の郊外団地も、地方と同じように高齢化してきています。

かつて家族に見取られながら自宅で息を引き取っていたけれど、今やその最後を病院で向かえることが当たり前のようになってきました。それは老いた人たちだけでなく、若くして病気でその命を終える人も。

そういう後戻りも出来ず、かといって国の仕組みとしてナントカできるような「社会問題」ともいえない「末期医療」の問題を取り上げた作品です。

高齢の両親と離れて暮らす長男の私は、やはり「出稼ぎ」労働者の一人でしかないわけで、もちろんある日突然私が患者自身になることもあるわけで、そういう点ではまさしく私もその問題を考えなければならない一人です。

しかし、日々の忙しさや電話で話す両親の元気な声を聞けば、そういう問題はどうしても意識から消し去ろうとする。

素晴らしい映画を観て、浮世を忘れ泣いたり笑ったりだけではなく、たまにはこういう作品を見て、家族とそういうことを語り合うことも、人として大切なことなんでしょうね。

だからといって、本作の内容が映画でなければならないわけではなく、もちろんテレビのドキュメンタリー番組でも十分その意義は伝えられます。

そういうことで、意義は認めつつも、数時間でも、いや一瞬でも浮世を忘れたくて映画を観る私にとっては、やはり★2つとなります。

個人的には心ある方には見ていただきたい気持ちもありますが・・・。

出演:岸部一徳,塩野谷正幸,石井育代,山内明,橋本妙,七尾伶子,田村廣

監督:市川準 1993年

BOSS的には・・・★★☆☆☆

病院で死ぬということ [VHS]

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