2011.11.15

Movies

The Assassination of Jesse James by the Coward Robert Ford 邦題:ジェシー・ジェームズの暗殺

アメリカで最も有名で、かつ人々に愛されている伝説のアウトロー、ジェシー・ジェームスの暗殺までのいきさつを描いたドラマ。802本目の映画投稿です。

南北戦争直後のアメリカ。ジェシー(ブラッド・ピット)と兄フランク(サム・シェパード)のジェームズ兄弟は、列車襲撃や銀行強盗でその名を全米にはせ、犯罪と逃亡の日々を過ごしていました。

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1881年9月。一味はミズーリ州ブルーカットで列車強盗を企てていました。そこへ一人の若者が仲間に加わりたいとやってきます。ロバート・フォード(ケイシー・アフレック)は、おどおどしているにもかかわらず人一倍うぬぼれの強い若者でした。

 

 

南北戦争で南軍のゲリラとして戦ったジェームズ兄弟でしたが、終戦後は強盗団として名をはせ、人々は彼らを英雄視さえして、「ジェームズ兄弟物語」といった三文小説まで出版されていました。

幼い頃から彼らが英雄だったロバート。兄フランクは彼の申し出をにべもなく断りますが、弟のジェシーは彼を仲間に引き入れます。

思ったほどの収穫もありませんでしたが、列車強盗を終えた彼等はそれぞれ身を隠すために散らばってゆきます。ジェシーはロバートにそばに残るように命じ、彼は有頂天になります。

しかし、暮らしを共にしてゆくなかで、ロバートの中の伝説の英雄像はすこしずつ変わり始めます。

ビリー・ザ・キッドなどの悪者を英雄視するのは別にアメリカだけではなく、日本でも国定忠治とか石川五右衛門とかに見られる現象です。、

本作は米国のその手のダーク・ヒーロー、ジェシー・ジェームスの暗躍と彼の暗殺までのいきさつを描いた2時間半の超大作ドラマです。

ジェシーを演じるのはブラビ。彼のもつカリスマ性や強烈な個性、そして片方で持つ脆さ弱さを見事に演じきっています。個人的にはアカデミー賞レベル。

一方、彼を殺害することで英雄になろうとしたロバート演じるケイシー・アフレックは、オーシャンズ・シリーズなどにも出ていましたが、評価は3流。でも本作では、リアリティ溢れる演技でアカデミー助演男優賞にノミネートされます。

物語は回顧録的に展開し、特にゆがんだ窓ガラスを通しての映像が印象的ですが、一方で登場人物たちの内面を見事に描き、気がつくと150分が過ぎていると言う感じ。

なかなかヘビーなお話ではありますが、二人の会話や表情の変化は見るものを釘付けにし、50年代や60年代ハリウッドでは制作し得なかった、どこかフランス製ドラマのような、こってり味の作品でした。

出演:ブラッド・ピット,ケイシー・アフレック,サム・シェパード,メアリー=ルイーズ・パーカー,ポール・シュナイダー,ジェレミー・レナー,ズーイー・デシャネル

監督・脚本:アンドリュー・ドミニク 2007年

BOSS的には・・・★★★★

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