2012.12.09

Movies

Deja Vu 邦題:デジャヴ

大惨事となったフェリー爆破事件を解決するため、時間を遡れる装置を使って犯人に迫るSFアクション。722本目の映画投稿です。

ルイジアナ州ニューオリンズ。ある穏やかな日の午前、500名以上の犠牲者を出したフェリー爆破事件が発生します。

dejavu05.jpgATF(アルコール・タバコ・火器及び爆発物取締局)の捜査官ダグ(デンゼル・ワシントン)は、現場近くで事件の1時間ほど前に発見された女性の死体が事件に鍵を握っていると確信します。

爆破の犠牲者に偽装されたクレア(ポーラ・パットン)の死体を見た瞬間、ダグは「デジャヴ」を感じます。

FBI捜査官のポール(ヴァル・キルマー)と共にとある施設を訪れたダグは、最新の驚異的な監視システム「タイム・ウィンドウ」を使った捜査を行うことになります。それは何台もの衛星画像の記録から4日前の過去の出来事を監視できると言うものでした。

4日前のクレアの部屋の監視を始めると、彼女が売りに出していたRV車を買いたいと申し出てきた男からの電話が。この男こそが、爆破の実行犯に違いないと確信したダグは、「ゴーグル」という装置を使って街に飛び出し、4日前の男の行方を追いますが・・・

オープニングから、私好みの映像、カメラワーク、アングル。マイケル・マンに匹敵するほどのリアリティ。そして轟音をあげながら炎に包まれるフェリー。

そして登場するのは、はやり堅気な、ちょっと不器用な正義感の刑事がぴったりのデンゼル・ワシントン。今回はATFという部局の捜査官ですが・・・。

しかしお話は、奇妙な装置が登場したあたりから、やおらSF物に変わります。「なんだ、そういう作品か・・・」と、ちょっと引いて見てたら、過去と現在が入り乱れてのとんでもないカーチェイス。またまた、一気に映像に引き寄せられてしまって・・・。

こうして、完全にトニーの術中にはまってしまうわけですが、ファイナル・サプライズもありーの、エンディングはそれなりに納得のリアリティでした。

銃器の使われ方も素晴らしい。やはりあのシーンではM-16ではなく、UZIですよね!

初めて訪れた場所や経験なのに、「前に来たことがあるかも?」とか「昔、同じような経験をしたような・・・」言う事ってありますよね!いわゆる「デジャヴ」というやつ。

「カレーを食った」とかいう繰り返し起こりうるデジャヴ現象は、本当のデジャヴではなくてただ過去の記憶を忘れているだけです。本当のデジャヴとは、現世で生まれてこの方、完全に起こりえなかったことを初めて経験したのに・・・というもの。

実際、デジャヴは科学的に解明されているわけではなく、そのため本作でも監視衛星というリアリティを引っ張り出して説明付けしようとしていて、物語全体としてはB級SFレベルなのですが、トニー・スコットとデンゼル・ワシントンによって、すっかり日常の出来事化してしまいました。

主演女優のポーラ・パットン、大抜擢の本作の演技が買われたのか「ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル」でもトム・クルーズの向こうを張ってます。

個人的には、デニー博士役のアダム・ゴールドバーグがちょっと気になったりします。「パリ、恋人たちの二日間」で主役張ってましたよね!

同じトニー監督作品「トップ・ガン」でメジャー・デビューを果たしたヴァル・キルマーは、「バットマン フォーエヴァー」で主役を勝ち取るほどになりますが、あれから早10年、正直ただのおっちゃんです。

出演:デンゼル・ワシントン,ポーラ・パットン,ヴァル・キルマー,ジム・カヴィーゼル,アダム・ゴールドバーグ,ブルース・グリーンウッド,エルデン・ヘンソン

監督:トニー・スコット 2006年

BOSS的には・・・★★★☆☆

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