2015.06.17

Movies

邦題:聯合艦隊司令長官 山本五十六

戦争反対を唱えながら連合艦隊司令長官となり開戦の火蓋を切った海軍軍人、山本五十六の半生を描いた歴史ドラマ。885本目の映画投降です。

昭和14年夏。2年前に勃発した支那事変が泥沼化する中、持ち上がった日独伊三国軍事同盟を巡り、強硬推進派の陸軍や新聞に踊らされる世論に対し、海軍大臣米内光政(柄本明)、海軍次官山本五十六(役所広司)、軍務局長井上成美(柳葉敏郎)ら海軍首脳部は、その結果の米国との軍事対峙を避けるがため、これに異を唱えていました。

yamamotoisoroku.pngしかし山本五十六は海軍省の職を解かれ連合艦隊司令長官として旗艦「長門」に着任します。時を同じくして世界情勢は急転し始め、アドルフ・ヒトラー率いるナチス国防軍がポーランドに進攻。それを機に欧州で第二次世界大戦が勃発します。

快進撃を続けるドイツの力に幻惑され、日本国内では再び三国同盟締結を求める声が湧き上がり、その流れに抗しきれずに海軍大臣及川古志郎は従来の方針を改め、同盟締結に賛成してしまいます。

昭和15年9月。ついに日独伊軍事同盟が締結され、そのことにより米国からは石油などの資源が止められ、日本は植民地拡大と共に急速に戦争への坂道を転がり始めます。

そして、昭和16年12月8日、帝国海軍が真珠湾を奇襲攻撃することで米国との全面戦争に突入します。

誰もが知る開戦前夜から太平洋戦争緒戦の模様。いや、最近の若い方はご存じない方のほうが多いのでしょうか?

米国との戦争は避けるべきと唱え続け、それでも時代の流れには抗することが出来ず、ならば早期講和、早期終結をと願う思いも、真珠湾攻撃の空母を叩けなかった失敗、そして翌年のミッドウェー海戦による海軍航空勢力の壊滅により、その後数百万人の戦争犠牲者を生む悲劇が4年後の玉音放送まで続くことになります。

ドラマでも強調されていましたが、陸軍や一部の政治家、そして世論を煽る新聞等報道機関の大局観なき戦争肯定論。

いや、してもいい戦争、してはいけない戦争などと言うものはそもそも無いのでしょうが、日清日露と対外戦で勝利しかしらない日本人の幼さだったのかもしれません。

そして昭和になっても軍部内に存在する薩長と会津の遺恨。

個人的にはとにかく、キーマンは南雲忠一と草鹿龍之介。この二人は、指導者としてまた計画立案者としてまったく評価に値しない、むしろA級戦犯なみです。

結局南雲はサイパン島にて自決し、戦争責任をとった形になりましたが、草鹿は80余命まで生きながらえます。

この大戦の敗戦の後、日本は新しい憲法による治世を始めます。そして今、不戦を綴った9条の是非が問われています。

「やってみせ 言って聞かせて させてみて ほめてやらねば 人は動かじ」

もし今、山本五十六が生きていたら、この状況をどう判断するのでしょうか?

それにしても、彼が大和艦上で指揮をとっていたのは、ちょうど今の私の年代なのです。
すべての日本人に、いや米国の方々にも是非観ていただきたい作品、VFXも秀逸です。

出演:役所広司,玉木宏,柄本明,柳葉敏郎,阿部寛,吉田栄作,椎名桔平,益岡徹,袴田吉彦,五十嵐隼士,十代目坂東三津五郎,原田美枝子,瀬戸朝香,田中麗奈,伊武雅刀,宮本信子,香川照之,中村育二,中原丈雄

監督:成島出 2011年

BOSS的には・・・★★★★★

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