2005.09.07

COLUMN

「奢れる者は久しからず」

INTERPLAY By Bill Evans (1962)

台風一過、香川は夏の名残りの青空に戻りました。14号は大変な爪あとを残していったようで、被害にあわれた方々にはお見舞い申し上げます。さて、なんとなくちょっとは秋かなという感じになりましたが、毎年この頃になると車のBGMは「ブラコン」偏重になります。人恋しくなるのか、単なる「パブロフ」状態なのかは定かではありませんし、「ブラコン」といっても「Boys II Men」とか「Earth Wind & Fire」などですから、たいした事はないのですが、これが毎年の恒例になっています。季節がさらに紅葉の頃になったりすると、次第に「唄もの」に移りゆくのですが・・・

今日は昼前から部長とシステム納品。昼食は2人でインド料理屋さんにて中辛カレーをナンでいただきました。30分ほどの道のりはいきなり取締役会になったりして、新しい戦略方針をたたいたり、道すがら電話ではお仕事をいただき(ありがたいことです)、戻って請求処理やらクレーム処理やらと、相変わらずの一日でした。

よくよく考えてみれば、既製品を売っているわけではなく、自分たちが自力で作ったものを売るというこの商売、まあサービス業なら当たり前のことかもしれませんが、結構無謀なことを始めたものだと、今さらながら思ったりします。商売ですから対価をいただくわけで、果たして対価に値するものを世の中に提供できるのかなんてことは、始める前に悩んでいたら、きっと起業なんか出来なかったんでしょうねぇ。おかげさまで今では、地元屈指のスタッフたちが集ってくれていますが、始めた事は本当に見よう見まねの手探りでしたからねぇ。しかも異業種からの参入でしたし。でも、異業種からだから、かえって怖いものなしだったのかもしれません。創業5年、お客様に育てていただきながら、またいいスタッフにめぐり合うことが出来て、ようやくビジネスらしくなってきました。TVでは先週、いよいよ「平家」が滅んでしまいました。「奢れる者は久しからず・・・」私たちはいつまでも「チャレンジャー」で居つづけたいものです。

そういう意味では1950年代に産声を上げたJAZZという音楽は、貪欲に成長と淘汰を繰り返し、あるときは他流試合をしてみたり、異種との交配をしてみたりしながら、半世紀を生き延びてきました。これからも「JAZZ」というものはあり続けるでしょうし、「わんだーみっくす」もそうあり続けたいものです。

今夜はラファエロ亡き後の、エバンス・トリオではなく彼を中心に、F・ハバード(TR)、J・ホール(G)、P・ヒース(B)、P・J・J(D)というメンバーによる企画アルバム。昨日の「Moonbeams」とはまた違ったエバンスを聴くことが出来ます。ハバードにフィリー・ジョーといえばたたきあげの「ハードバッパー」エバンスもかなりバップしてます。特にこの二人の演奏はなかなかのもので、2曲目の「星に願いを」では、マイルスばりのオフトーンも聞かせてくれるハバードは、パンパカパーンと聞き様によってはモーガンを彷彿させたりしますし、「ジョー!ちょっとうるさいよ!」って感じ。(笑)ただ、ここにエバンスのピアノとホールのギターが絡むことで、ポスト・ハードバップとして、味のあるアルバムに仕上がっています。ちょっとハードな大人のJAZZを聞きたい方にお勧め。

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