2005.09.08

COLUMN

「自らの感謝をお客様の感激に変えよう!」

BILL EVANS AT THE MONTREUX JAZZ FESTIVAL (1968)

今日は1日、いいお天気でした。午前中はお客様へのさまざまな提出書類に目を通したり、面接結果の評価をしたり。午後からは車で県外出張。対向車線の赤色灯を点灯させた黒のスカイラインを横目に、1時間半の快適ドライブでした。夕方客先を出てそのまま某スクールへ。そこで夜の9時までは社会人クラスの非常勤講師。その間にも電話でお客様や取引先とさまざまな打合せ、社員からもあれこれ報告・連絡、そして指示。そんなこんなの1日でした。

私の前職はゼネコンの現場監督、つまり建築現場の監督さんでした。現場監督の仕事は、営業さんが受注して契約が済んだ後に乗り込んで、敷地に囲いをし、現場事務所を作って、平らな土地にどんどんと建物を作ってゆく仕事。建築士であり技術士であるわけですが、お客さま(施主と言います)との交渉や現場の職人さんへの指示など、コミュニケーションがとても大事な仕事です。エンジニアというよりはマネージャーですか。特にひとつの建物(物件)をプロジェクトとして、品質・コスト・工程・安全と広範囲にわたる管理業務が必要となります。私は決して現場監督の優等生ではありませんでしたが、マネージャーというよりはやはりエンジニア指向だったのでしょうね、一番うれしいときは、建物を囲っていた足場がはずされる時でした。

いま、代表取締役といいつつ、TOP営業兼庶務兼雑務の立場として、一番うれしいのはお仕事をいただいた瞬間、いわゆる受注の時です。うれしいと同時に、ご用命いただいたお客様に対する「感謝」の気持ちで一杯になります。実際の制作は、優秀な(はずの)制作スタッフに全権を委任して全てを任せ、彼らが苦労して生みの苦しみを味わっているわけですが、あえて折を見てチェックと言うか、ちょっかいを入れます。私も含め営業の仕事は、もちろん受注したらハイ終わりではないし、制作スタッフがお客様とその後のやり取りはしますが、営業はやはり一番確かな「明日にかける橋」。お客様とのリレーションそのものである制作物をほったらかしには出来ません。制作スタッフと一体になり、発注いただいた時の私たちの「感謝」を、今度は納品の時のお客様の「感激」に変える、そんな役目がうちの全社員にはあるのです。

私の場合は特に、会社のTOPとして、うちから出てゆく成果物の最終責任者であり、出てゆくものが常にすべての面において最高の水準であるよう、会社全体、組織、あるいは業務フローそのものを舵取りする重責もあります。もちろん、社員のモチベーションや想像力を削ぐようなことには気をつけなければいけないし、飛躍的な成長を促しつつも、スタッフへの厚い信頼感は持ち続けています。うちのスタッフはそんな私の思いに、行動でちゃんと答えてくれる、「スタッフ」ではなく頼もしい「ブレーン」なのです。ネクタイもせずにお邪魔していますが、どうかよろしくお願いします。今日も数件のお仕事をいただいたようです。感謝です。

今夜はビル・エバンスの68年録音。モントレーでのジャズ・フェスティバルの模様を録音したものです。ベースはエディ・ゴメス、太鼓はジャック・デジョネット。持ち前の研ぎ澄まされた感性はそのままに、「モード」から「エバンス」へ。いよいよ彼の本当の意味の「ワンアンドオンリー」が確立された、素晴らしい演奏です。ラファエロとの熱い火花を散らしていた彼も40歳、円熟した独特のタッチ&メロディは、時代がフュージョンへと向かう中、あくまでも重心は「エバンスのピアノ」に置き、切節と聞かせてくれます。ある意味、「らしいJAZZピアノ」が聞いてみたい方に。

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