2005.09.27

COLUMN

「シナリオ・プランニング活用法!?」

The Tatum Group Masterpieces by Art Tatum - Ben Webster (1956)

めっきり秋らしくなってきました。そりゃそうですよね、もうすぐ10月なんですから。今日は朝から、某システムの運用テストにお客様を訪問。予定通り、大きな問題も無く無事終了。これもお客様の確かな要求定義のおかげ、ありがとうございます。あとは本番テストに向けての微調整。終わって急用で帰社し、手続きなどをすませて別のお客様を訪問。こちらはアフターサポートでネット広告関連の打ち合わせをしてきました。帰社して明日の訪問の準備やら、メール対応など雑務。夕方6時からは、インフラ関連の新規案件打ち合わせにお客様を訪問。そのまま今日は社に戻らず直帰しました。ちょっと今朝から、右の腰に軽い痛みがあって・・・1年半前にはひどいヘルニアをわずらって、大変な思いをしたので、今日は大事をとって8時に帰宅。へたをすると「イニシアチブ」どころではありませんから。ヘルニアに関してはまたいずれ、お話します。

突然ですが、私は打合せとか交渉などの前には、たいがい大なり小なりシミュレーションをします。もちろんぶっつけ本番の場合もありますが、自分がまとめ役だったり、被告席に立つ場合などは必須です。まずはあるべきストーリーを構築します。進めるべき展開です。そしてその物語に沿って必要な小道具、必要な資料を用意したり話題や情報を入手したり。シナリオを舐めていくと、必要なものもリストアップできます。もちろん思ったとおりの展開になることはまれです。思わぬ展開や落とし穴が待ち受けていることは日常茶飯事。そこで、さまざまなケースをまたまた物語ってみます。そしてそのための資料整備などをする。そうすると、それまで自分がこうあるべきだと思ったシナリオではなく、別のシナリオのほうが妥当性があることに気がついたりします。実はこれ、「シナリオ・プランニング」といって、ちゃんとした経営戦略の立案手法でもあります。この手法の成功要因は、いかに起こる可能性のあるシナリオをもれなく想定できるかということ。まあ、思ったとおりに行かないのが世の常で、だからミンツバーグ教授も「戦略は計画的に策定される、と同時に創発的に形成されなければならない」とおっしゃっているのですが。そうなってくると最後は「イマジネーション」と「臨機応変さ」、私の言うところの「人間力」というところでしょうか?さあ、明日はどうなりますことやら。

今日は順番から言えば「C」の続きなのですが、ラックの別の場所に埋没していて飛ばしてしまっていた「アート・テイタム&ベン・ウェブスター」をご紹介します。ベン・ウェブスターは以前にご紹介しましたが、彼がピアニスト、アート・テイタムと組んだ素敵なアルバムがこの一枚です。アートテイタムは、生まれながら見えない左目とかろうじて光を感じる右目を持ったピアニスト。ちょっとスティービーみたいな人でした。多くのJAZZミュージシャンと同様、独学でピアノをマスターした彼は、ショービジネスの世界に身を投じることなく、裏通りのクラブで引き続けました。そのタッチは、当時の辛口のJAZZ評論家からは酷評されたものの、柔らかで滑らかなまるで絹のようなタッチ。音自体はピーターソンにも似ていますが、そのタッチの柔らかさは、あるで赤ん坊の肌のよう。かの、ウラジミール・ホロヴィッツをして「彼のように弾きたい」といわせた、JAZZとかスイングとかを超えた天才ピアニスト。そんなテイタムは、ビールが大好きで大食いで、46歳で尿毒症で他界。女性のJAZZ初心者の方には是非聞いていただきたい一枚です。

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