2005.11.01

Books

「成果主義と空気の支配」

SWEDUISH SCHNAPPS by Charlie Parker (1949-51)

今朝ものどの調子が悪く、総合感冒薬のお世話に。今日は朝一から、フェアー会場に出向き出展のための通信設定。戻って事務処理やら、夜の講習会の準備やら。その後、あれこれ手配に確認、企画したり検討したりしてその調整業務。夕方、フェアー会場を再度慰問して、営業チーフと明日の早朝ミーティングの打ち合わせ。そのまま先週納品したシステムのパイロット運用開始の立会いに・・・ところが、ちょっとした手違いで運用に至らず。申し訳ありませんでした。急遽戻って再調整と相成りました。明日、再セットです。夜はWebデザイナー講習。今夜は「e-Business講座」3回シリーズの1日目。都築さん、お久しぶりでした!相変わらずの名調子ですねぇ〜終了後帰社し、明日の準備・調整。いつもながら、光陰矢のごとき一日が過ぎてゆきました。

今日は、東証のシステムがダウンして、開設以来始めての大変な事態だったようですね。原因についてはいずれ広報されると思いますが、F通さん大変ですよね。今頃はまだ、あちこちビルの明かりがついていることでしょう。もちろんうちなどが作ってお納めしているシステムとは、何桁も違うものすごいものでしょうが、だからと言ってこれを「蚊帳の外の出来事」とは思わず、しっかりと「他山の石」としたいものです。人が自分の経験だけで全てを推し量ったり結論を導き出すには、あまりにも人生は短い。だからこそ学びの意味があり、疑似体験によってそれぞれの脳の中に、価値を蓄積する必要があるのです。私たちも、そうやって日々学び、また軽ーい気持ちでやって苦笑いするのではなく、必死でやって大いなる歓喜に満ちたいものです。

ところでF通さんといえば、悪名高き成果主義で有名ですが、今回の担当者はさぞかし厳しい評価になるのでしょうねぇ。成果主義とは当たり前のことですが、結果ですから。うちの会社も今期(7月)から成果主義に移行しました。半期ごとの評価で、もうすでに第一4半期が過ぎました。うちは結果だけでなく、プロセスも考慮しますが、いずれにしても温情は成果主義には馴染みませんから、評価する側もしっかりとしたスタンダードを持たなくてはなりません。実はこの「温情」あるいは「その場の空気」のようなものって、結構私たち日本人が大切にしてきたものです。しかし、先日来の「失敗の本質」の「戦略上の失敗要因」の3番目には、「主観的で帰納的な戦略策定 空気の支配」という問題が定義されています。

厳密に言えば、日本軍は経験した事実の中から一般的な法則を定義するという、いわゆる「帰納的」なものにまでいたることなく、むしろ情緒とかその場の空気が戦略を支配していたようです。実はこんなことって、どこかの会議室でも日常行われていますよね。もちろん、会議で絵空事に終始するようなことはありえない。当然、目の前の事実から出発して、結果を積み上げてはいるのですが、そこには全体を通した「グランドデザイン」なるものが欠如し、あるいは「科学的思考」が物事を冷静に決定する前に、「その場の空気」が全ての人々を砂漠の真っ只中へと導いてしまうのです。「合議」とは本来妥協であって、責任の所在が明確にされない決定はないはずなのです。ところが日本軍はそうではなかった。責任は自身が感じたものが自決するという、結局のところ個人の失敗に帰依し、科学的な検証も帰納も起こらないといった事実だけが積み重なってゆきます。「政治家の出処進退は自ら・・・」という言葉も、最近よく耳にしましたが・・・「戦機まさに熟せり」「天佑神助」「神明の加護」。科学的に組織を強化していった海兵隊と戦いの結果は、歴史の示すとおりです。冷静に、クールに。評価とは絶対のものですよね・・・お客様の私たちに対する評価も・・・が、がんばります。

さて今夜も、バード、チャーリー・パーカーです(フォークソングは、またの機会に!)このアルバムは、成熟の頂点に立ったバードが、ジョン・ルイスやケニー・クラーク、マイルスやW.ビショップにローチ、またケニー・ドーハムにアル・ヘイグにローチという3つのセッションで録音された全17曲のアルバムです。お勧めは、6曲目の「LOVER MAN」。この曲は比較的ストレートに演奏されていています。もちろん彼の持ち味を堪能するには、ブルースにおけるつややかなインプロビゼーションですね。マイルスとのユニゾンなどは、ホットなバードもクールにやってて、結構面白い。ただ、破滅的な彼の命の炎は、この後10年もは灯せなかったのです。

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