2005.11.15

COLUMN

「潤んだまなざしで見渡せば・・・」

AT THE HEALF NOTE CAFE Vol.1,2 by Donald Byrd (1960)

まだまだ完全ではありませんが、かなり復調気味です。お客様からのメールでブログを読んでの体調のお気遣いなどいただき、本当にありがたく感謝の気持ちで一杯の一日でした。不完全な体調ゆえ、一日中デスクワーク。自社企画ベータ版の方針を検討し、ミーティングで各スタッフと擦り合わせなど。夜は中小企業家同友会のIT部会に参加。四電ビジネスさま、ハンモックさま、貴重なお話をありがとうございました。

夕べのニュース番組で、「急に寒い日があったりして、体の慣れがついて行かない方もいる」というような話をしてて、なるほど年をとると環境変化への対応にも時間がかかるんだ、だから風邪っぴきしてしまったのかと妙に納得。これは会社の経営にも言えることなんだろうなと、ふと思ったりもしました。

単に企業や組織が加齢を重ねるという意味ではなく、柔軟性といいますか、血流といいますか、そういうものが硬直化し動脈硬化を起こすと、とたんに変化に対する抵抗力がなくなってしまう。企業や組織は年中、常にウィルスの脅威にさらされていますよね。外部環境や市場の急激な変化だけでなく、自らの失敗が招いたお客様の離反や、社内の不穏分子によるかく乱の影響などなど。経営者はこれら全てに対して準備や対策を怠ってはいけないのですが、不測の事態はいつ降りかかってくるやも知れません。そんな時、弾性の強い、あるいは新鮮な血流に溢れた組織であれば、万一のウィルス侵入にも、これを迎え撃ち、自らを守れるものです。

ビジョンや理念、経営指針と前記のような「活性化された組織」はコインの裏表だと思いますが、たとえば健全で競争力ある企業・組織の条件を並べると、それぞれの会社で中身は違っても、どの要素も欠くべからざるもの。おのずと全てのバランスをとるようになります。ところが、「コアコンピタンス」の追求とか、強みの強化というと、どうしてもそのうちの得意なものや、簡単に強化できることに注力しがちです。ただ、これらが全て必要な要素であるとすれば、それらはたとえば鎖のようにつながっていて、課題や困難という強烈なテンションがかかったとき、最も弱い部分から鎖は切れてしまいます。それぞれが互いに補完しあい影響しあっている場合だけでなく、やはりバランスよく全ての要素でその強化を図ることも大切なことですね。などということを、風邪っぴきの潤んだ目で社内を見ていて思った次第です。

今日は、ドナルド・バードのライブアルバムです。50年代に燃え尽きてしまった(?)といわれるバードの、そういう意味では晩年の作品。(このときまだ28歳ですが・・・)ペッパー・アダムスのエッジのたったバリトンと、バードのスムーズなフレージングがうまくマッチングしたこのアルバム。お勧めは2曲目の「MY GIRL SHIRL」。デューク・ピアソン作なるこのナンバーは、節度あるファンキーモードにバードもリラックスした演奏で聴き応え十分です。時代はもう、ファンキーかフリーだったのですねぇ。

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