2005.12.05

COLUMN

「真ん中は人の住む場所」

BOSS TENORS by Gene Ammons (1961)

月曜日です。確実に先週の疲労がまだ残っています。夕べもなかなか寝付けず、寝床に入ってからビッチェス・ブリューの1枚目を3回も聴いてしまいました。セレクトが悪かった?確かにそうかもしれませんねぇ。ファラオス・ダンスに酔いしれていたのでは、寝付けるはずもない。今日は月曜ですから、朝礼に運営会議、その後お客様を訪問しプレゼンテーション。久しぶりにパワーポイントを使ったプレゼで、柄にもなくちょっと緊張してしまいました。帰り道の昼食は博多ラーメン。戻ってミーティングやら、顧客訪問やらあれこれ。夕方にはお客様に来社いただき、新規案件の企画のご説明をお聞きしました。そうこうしてると別のお客様からの「コーヒー飲みにおいで!」という携帯コールを受け退社。クレーム対応の秘訣からドラッガー、巡洋艦から高射砲の話まで・・・気がつくと時計の針は10時を回っておりました。とにかく西風の冷たい一日でした。

朝のプレゼから、夜のお話まで、今日は一日中話題の中心に「人」がいました。お客様と電話で交わした会話が二桁ほど、メールも十数件でしたが、すべて向こう側には大切な「人」がいる。メールも情報通信もただの手段でしかなく、私たちの仕事の中心には必ず「人」がいて、私たちが人と人をつなぎ、またつないでいただいているということを、あらためて再認識する、そんな一日でした。

自社の経営理念は「人とビジネスをたしかにつなぐ」です。5年前の創業当時、それまでの「システムやコンピュータ=非人間的で正確無比」という思いに反発する意味で作ったこの社是。今も正しかったと実感しています。いや、まだまだ徹頭徹尾そうあらなければならない。私たちの仕事は、共同作業ももちろんありますが、基本は一人一人のワーキング。孤独に、ストイックに鍛錬を積み重ね、常に自己ベストを更新しながら、最終的にはお客様の一瞬の笑顔をいただく。これが実現し続けられるなら、こんな幸せなことはありません。苦しみと喜びは表裏一体。苦しめば苦しんだほど、そのあとの喜びはひとしお。決して尻込みすることなく、また自分を甘やかすこともなく、常にチャレンジしていたいものです。たった一つの栄光のための、1000もの苦しみを乗り越えて・・・

今夜は久しぶりにJAZZを。ジーン・アモンズの「ボス・テナー」です。プレスティッジで録音セッション最多記録保持者の彼は、ブギウギ・ピアノの父と呼ばれるアルバート・アモンズの息子としてシカゴに生まれた、根っからのブルースマンでした。60年代というこの時代に、彼のこの演奏はなんのなんののジャズとブルースの境界線ぎりぎり、いや共演のソニー・スティットあっての踏みとどまりなのかもしれません。「ボス・テナー」というのは彼のニックネーム。ただ、同じフレーズを繰り返すブローテナーではなく、ブルースに根ざしたメロディアスなその演奏は、だからこそ馴染みやすいものです。「名演!JAZZ Saxophone」の110位というなんとも目立たない評価ではありますが、60年代の「とあるジャズの真実」でもあるのです。

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