2005.12.17

COLUMN

「思いやりの心」

Maiden Voyage by Herbie Hancock (1965)

金曜日は午前中から県外出張でした。まだまだリアルベースのお話が出来ない自分にちょっと反省。もともとは思いっきりリアル・ワールドの人間だったはずなのですが・・・戻って別件のバグ修正のパッチ処理対応。その後Webデザイナー講習に。そのとき撮った写真が「今日の一休み」のものです。ちょっと詩的に掲載してみました。講習終了後、自社の忘年会に合流。いつもながらにぎやかな宴会です。社員の笑顔を見るのは本当にいい、出張の疲れも吹っ飛びます。

今日は土曜日。溜まった疲れのため昼前に起床。出社して企画物を2本。メール送信と見積もりの準備をしてほっと一息。夕べの空模様では、今日は積雪かと思いましたが、そうでもなかったですねぇ。でも寒さは厳しい。来週のラウンドに備えて打ちっぱなしにとも思いましたが・・・寒すぎる。これにて冬ごもりといたします。

場所は電車の中。前の席の初老のご夫人が大声で携帯電話。そのうち後ろの席では若者がくだらない会話を携帯で始めました。もちろん車内は使用禁止。んーなんといいますか、こういうこと、つまらない、とるに足りない小さなことの積み重ねが、耐震強度問題だとか、殺人事件とかにつながっているような気がして仕方がないのです。傍若無人だったり、「自分に優しく、人に厳しく」、とにかくそういう人が増えているような気がします。有言実行、無言実行。語り部ではなく、行動として周りを思いやれる心を持つって大事ですよね。

最近の高校生は「ボランティア」に参加すると内申書がいいらしい。というわけで、ボランティアをする学生さんが増えているのはとてもいいことですが、その目的が内申書だったりする。企業人の参加も、実は目的が自社のPRだったり営業だったりする。どうなんでしょう!?自分は本当にささやかだけれど幸せに思っている。その気持ちを少しでも誰かに、困っている人に分けたい。あくまでも一人の人間として。ボランティア活動に参加した帰り道に、困っている人を助けられない。「そんな国民に、明日はない」でしょう・・・? ああ、また愚痴ってしまった。

BGMは、今夜からアルファベット「H」に入ります。ってことは、3分の1ほどが終わったかも・・・でもご心配なく。イニシャル「M.D.」で2ヶ月ほどは続きます。「H.D.」って?「RH」?いえいえ「H.D.」です。お楽しみに。で、今夜は、ハービー・ハンコックの「処女航海」です。これもかつては超有名なアルバムでした。実はこのアルバム、最初聞いたときは全く理解できませんでした。これならストレートなロックを聴いて興奮するか、美しいメロディを聞いてメローになるかのほうがいいや!って。で、ですね、その後だんだんと私が「マイルスもの」に成果て、マイルスを40年代から90年代まで聞いてゆくに至り、このアルバムの真価がやっと見えてきたのです。

ジョージ・コールマン、ハービー・ハンコック、ロン・カーター、トニー・ウィリアムス。1年前にマイルスの「マイ・ファニー・バレンタイン」&「フォア・アンド・モア」を録音したカルテットに、マイルスの代わりにフレディ・ハバードを加えたこのバンド。この当時最強屈指のバンドで、マイルスのプレッシャーから逃れたハンコックが、自身やりたかったことを、ここに凝縮させています。前記2枚のアルバムとの違いは、マイルスさまのペットか、ハバードのハード・ブローかなのですが、静の「マイ」とも動の「フォア」とも違った、独特の世界が広がります。うん、ちょっとやりすぎなところもありますが、ハバード君、なかなかがんばってますし。あくまでもハバードのアルバムということで、トニーもじっと我慢してるし・・・(そうでもないか・・・)でも、これってコールマンで正解ですね!ショーターだとこうはいかなかった!(笑)ぎりぎりの、アコースティック・トラディショナルです。こうして彼らは、そしてJAZZは、紫煙と熱気溢れた場末の酒場から、まぶしく輝く大海原へと船出して行ったのです。できればマイルスものと一緒に!

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