2006.01.04

COLUMN

「2006年、よーい、どん!」

HANK MOBLEY (1958)

2006年の仕事始めです。まずは恒例、全員で近所の神社にお参り、心なしかみんな緊張した面持ち。その後一年で最初の朝礼に運営会議。今日は水曜日ですが、週の初めということで・・・皆さんの「年頭の抱負」を聞かせていただきました。うちはこれから下期にはいるので、会社からは特に年頭に当たっての訓示はなし。これまでどおり、「PDCA」をきちんと回す事だけお願いしておきました。

まだまだお休みのお客様も多いので、今日は一日、年賀状の整理やら企画やら調べ物やら。社員さんはもう全員、全開状態。素晴らしいです、頼もしいです、社長泣いています。(嘘です)でも、CSSちゃんとやってね! 大事なことはロジカルな思考ですよ、はい。というわけで、わんだーみっくすの新しい1年が始まりました。

本当に1年が過ぎるのが早い、早く感じます。しかも年を追うごとに。なぜか? 私はこう思うのです。たとえばゼロ歳から人の記憶が蓄積するとします。10歳の子供の1年は、彼の(彼女の)記憶の総量の十分の一、だから結構いろいろあって長く感じるはず。ところが40歳になると、1年は全記憶量の40分の一、これは短い。だから、年を重ねるごとに1年の記憶というものがだんだんと小さく、短くなってゆく。どうです? そう思われませんか? ということは、1年がだんだん長く感じるようになると、明らかに記憶の消去が蓄積を上回ってしまってる・・・ああ、気をつけなければ。

さてさて、正月にはTVを見る時間が結構あったのですが、私の今の一番のトレンドは「中国経済の影響による世界経済の行方」です。いえいえ、たいそうな話ではなく、たとえば私たちの身の回りのものが、どんどん安くなってる。広告を見ると、たとえば工事現場で使っていた一輪車(通称ネコ車)がなんと2980円。明らかに中国での生産のおかげです。こんなレアものを喩えにしなくても、皆さん方のまわりでもデフレ物が溢れかえっていますよね。以前はずいぶん粗悪なものが多かったのですが、最近は品質もずいぶんよくなりました。

では、この流れはこれから一体どうなってゆくのでしょう??? とにかく中国で生産できて輸入できるものは、まだまだ数が増え、価格が下がってゆく。そういう流れの中で、これから私たちは何に対して付加価値をつけ、私たち自身の役務を買っていただくのか。何をどうやって誰に買っていただくのか。とるべき市場戦略、製品戦略は? いずれ天下の「ヴィトン」だって中国製になるかもしれません。そうなると高級ブランド・シフトだけでは明日は見えません。年末から話題の、構造計算書偽造問題などは、このような流れによるねじれが生じているのだと思います。つまり、本来国内生産である建設の、出来もしないローコスト圧力。

生産者から消費者の時代が来たと言われています。たしかにその通りだと思います。しかしその答えは、「ロープライス・オールウェイズ」だけではないはずです。もちろん新しい技術や革新された仕組みによって、無駄を省かなければいけないことは当たり前のことです。知恵が必要となります。これこそが堺屋さんのいうところの「知価革命」ではないでしょうか? まあ、知恵の使い方を誤ったのが姉歯さんだったのでしょうが・・・さてさて、うちはどうしたものでしょう・・・2006年も悩み多き年になりそうです。

今夜からハンク・モブレイです。今日は58年録音のその名も「HANK MOBLEY」決してデビュー・リーダー作ではありません。でも、こういうアルバムって呼びにくいんですよね・・・「ハンク・モブレイのハンク・モブレイください!」なんて、とっても間抜けですよね・・・彼はマイルス・バンドにも一時期参加しており、メッセンジャーズでもなかなかの録音を残しています。BlueNoteの1568番というところに忽然とあるトホホなタイトルのこのアルバム、実はなかなかのものなのです。3管にソニー・クラーク、チェンバース、アート・テイラーというリズム隊。ワンホーン時の独特の音色、その萌芽がそこかしこに見られ、ジャケットのロボコップみたいな雰囲気とは裏腹に、かなりリラックスムードでまとめられたハードバップ一丁あがり。「はい、JAZZでーす!」って感じの、初心者お勧め盤です。

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