2006.01.06
「ピカッ! ゴロゴロ・・・」
SOUL STATION by Hank Mobley (1960)
今日は金曜日です。（知ってるって!）午前中は年始の挨拶回り、ついでに納品も１件。午後からは来客にプロジェクト会議２件。その後、社長の落雷、いえ雷が落ちました。社長? はい、私のことです。つまり、私が雷を落とした。いえいえ、私が雷様などではなく、単に社内で怒り狂っただけです。「えっ? あの仏様のような社長が怒ったの? 」そうなんです、たまには私も怒ります、はい。珍しく怒るほうが怖いという人もいます。怒ったと言っても、誰か特定の人間を叱咤したわけではありません。品質的に納得のいかないものがリリースされようとしていたのでストップさせ、何が問題なのか、原因は何か、是正策と再発防止作をみんなで考えるようにちゃんと指示をし、あとは制作の皆さんにお任せしました。私がこう思うのでそこを直せばよいという問題ではありません。作る人間自らが、できれば私の想像を遥かに超える高い基準を設け、それをクリアーしてもらいたい。
誰かが悪いのではなく、会社が、もっと言えば会社の仕組みとか業務のプロセスに問題があるのです。つまりは、私が悪いと言うことなのです。お客様には担当営業からお断りをいたしました。私からはあらためまして、申し訳ありませんでした。でも、「品質に対しては絶対に妥協しない」。これは全ての社員さんだけでなく、協力していただく会社の方にも理解していただきたい。ぶっ壊して一から作り直してでも、納得のいくものを世に出してゆくことの大切さ。これを教えてくれたのは、前職のU先輩でした。そして、時にはそうすることが、私たち自身の「満足と誇り」につながってゆくことを教えてくれました。素晴らしい先輩です。悪いこともいろいろ教えていただきましたが、いいこともちゃんと学んだつもりです。またゴルフ、お付き合いください。
夕方、ポータルの運営を担当していただく新人さんと打ち合わせ。新人といっても、前職の時の後輩です。ポータルはサイトの推薦などもあるようで、順調に稼動しているようです。存在価値のある、多くの方々にかわいがっていただけるものに育てたいと思っています。これって、うちの会社自身と同じだなぁ・・・妙に納得。夜はにわか雪に追われながら帰宅しました。
さてと、昨日の経済新聞に、日本語がヨーロッパで結構人気があるという記事が載っていました。黄金の８０年代ならいざ知らず、今現在の話らしいのです。背景には、日本を含めた東洋文化に対する西洋人、特に欧州での日本人に対する関心には根強いものがあり、また湾岸・イラク戦争などであからさまになった、某大国に対する嫌悪感も背景にはあるようです。お隣の中国や韓国でも日本語学校は狭き門だとか。ちょっと驚きです。投資や物の流れから想像すると、これからは日本語ではなく中国語だと思って当たり前なのですが・・・
ところで、今日の社長の雷の要因のひとつでもあったのですが、現代の私たちが「日本語」というものをどれだけ大切に扱っているでしょうか? 言葉は悪いですが、「ちょっとお勉強のほう、どうなの」って子供たちが作り出す妙な言い回しや意味のない略語、伸ばした語尾、携帯メール用の専門語などが、巷に氾濫し、また声も大きい、大きい。それらがまたトレンドなどともてはやされ、「流行語大賞」にしたりする大人たちも悪い。そんなこんなを思うと、最近美しい日本語を話す人がめっきり少なくなったなーと思います。敬語と謙譲語の区別もつかないまま、やたらとべたべたした営業トークでしゃべる（しかも紋切り型のマニュアル文章・・・）営業さんなどは結構見かけますが、お話をしていてさわやかにさえ思うような日本語が周りに少なくなったような気がします。
その国の公用語である国語は、独自の歴史や文化と共に、その国に住む人間のアイデンティティです。「温故知新」などと難しいことを言わなくても、私たちの言葉、「日本語」を大切にしたいものです。ちゃんとお勉強している海外の方に失笑されないように! 地球環境も守りながら、日本語もちゃんと守っていきましょう! あっ、私自身も反面教師にしなければ・・・
BGMは今夜もモブレイです。１９６０年録音の「SOUL STATION」。ウィントン・ケリー、チェンバース、ブレイキーのリズム隊を従えたモブレイのワンホーン・アルバム。彼自身の絶頂期であり、そのフレージングもスムーズさにファンキーさが加わり始めています。そんな彼を存分に味わえる単管ならではのアルバム。派手なはずのリズム隊も、彼のスムーズネスを壊さないようにと、やや控えめながらしっかりとサポートしています。モブレイのテナーを存分に味わえる、これもやっぱりハードバップここにありきの一枚。それにしても、瀑布ではないブレイキーもタイトでなかなかよろしい感じです。
