2006.01.18

COLUMN

「ヒーローはストイックでなければ・・・」

SONG FOR MY FATHER by The Horace Silver Quintet (1964)

今日は午前中、担当営業と顧客訪問。メインのお話はサイト制作ですが、CADからサーバ、社内LANに至るまでいろいろと打ち合わせさせていただきました。うちは単なるサイト制作会社でも、システムインテグレータでもありません。なりは小さいですが、オールラウンド・プレーヤーが勢ぞろい!?? 皆様の「困った!」にはたいがいお応えできます。(全てではありませんね、はい。)何なりとお気軽にご相談ください。午後からはシステム関連の現地ヘルプデスク。操作上の問題やら、ハードの調整などで、特に問題なく完了。帰社して雑務いろいろ。夜はほぼ1ヶ月ぶりのWebデザイナー講座でした。皆さんなかなかの進歩。もう一歩踏み込めば、立派に売り物になります。次回は相互の発表・品評会でもしましょうか。

東証、株式市場を初めとして、政財界から一個人投資家まで、昨日から「ライブドアショック」にしびれっぱなしのようですが、今夜のお話は夜の国営放送の番組「その時歴史が動いた。」から。今夜は蘇我馬子による「飛鳥寺建立の戦略」でした。時は5世紀、当時倭国と呼ばれていた日本を、お隣の先進国である中国(隋)と肩を並べられる文明国にしようと、蘇我馬子は大陸に広まっていた先端文化である仏教を軸にことを進めるべく画策、つまりは戦略立案に実行です。そして、そのシンボルとして飛鳥寺を建立します。なんと、当時始めての瓦葺の建築物だったのですねぇ〜これがまた。そして皆さんよくご存知の聖徳太子さまと相協力して、古代日本の礎(いしずえ)を築きます。一方で、彼の進める仏教流布に対抗する、日本古来の神々を奉る物部守屋を内戦で打ち破り、また不和となってしまった崇峻天皇を暗殺するなど、まあ今で考えるととんでもない権力志向の人間でした。そして絶大な権力を振るった一族も、彼の死後、ご存知「大化の改新」でついには滅ぼされます。

彼自身は、21世紀の現代では、とうてい許されるはずも無い犯罪者であるわけですが、当時は法もとがめも無く、それゆえ自らの正義を押し通して行けた。それによって日本が、国家として飛躍的な進歩を遂げたことも間違いのない事実です。そういう意味では、彼は「ヒーロー」だったのかもしれません。ひるがえってHORIEMONです。つい先日までは、ある意味彼も、21世紀の蘇我馬子でした。自家用ジェットで法律すれすれの超低空飛行、旧態然とした日本の政財界あるいはスポーツ界やマスコミ業界の上をもかすめ飛び、私たちに新しい風を吹き込み、新しいヒーロー像を指し示していました。しかし、昨日になって法律違反の疑惑。これはいけません。無法者がヒーローになれるのは、西部劇の中か、東映時代劇だけ。21世紀はコンプライアンス&ディスクロージャーだと、私たちに指し示したのは、当の彼本人だったはずなのですが・・・

すっかり忘れていた名言に「夢は大きく、実行は着実に!」というものがありました。若かりし頃、よくつぶやいては自分を戒めていたものです。民放にチャンネルを替え、報道ステーションを見ていて、ふとそんなことを思い出した、トホホな社長が一人おりました。

今夜はシルバーも最後の一枚、「SONG FOR MY FATHER」です。フロントがカーメル・ジョーンズとジョー・ヘンダーソンに変わり、テディ・スミスのベースにロジャー・ハンフリーズの太鼓と、実はメンバーそう入れ替えのこのアルバム。これまでのファンキー一直線から、彼の血統がにじみ出るような混血のブルージーな雰囲気が漂っています。んー、なんかちょっと大人になった感じ。実父に捧げられた有名なタイトル曲から、ファンキーというよりもブルージー。若きヘンダーソンの名演も聞き物です。

song_for.jpg

ここで視聴できますよ!

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