2006.02.23
「ワンダーミックス・カラー」
A BLOWING SESSION by Johnny Griffin (1957)
早いー、もう週末が近づいてきました。木曜日です。でも寒くなったり暖かくなったりしながらも、そこかしこに春の足音が聞こえますねぇ。事務所の裏の梅のつぼみもずいぶんと膨らんできました。
午前中に制作チーフと同伴でお客様を訪問。手短に要点をついたお話、さすが社長様です。ご満足いただけるものを納品いたします。今日は一日、見積もりやら調べ物やら、手配やら調整やら。午後から予定していた、同友会の行事がなくなったので、仕事自体ははかどりました。夕方から社員全員参加のバズ・セッション。テーマは「現在の業務のうち、自社の経営理念に合っていないもの」という感じでしょうか? ビジョン、ミッションを読み上げ、各自の日常を振り返り、あるいは同僚や部下の仕事振りを見て、浮かんだ気づきをカードにしてゆく。誰かのカードを参考にしながら、また振り返り思い出し考え・・・一種のブレーンストーミングです。制限時間1時間で、今日はここまで。次回はKJ法による問題抽出となります。「忙しい時に、何やってんだ、うちの社長は!」 いえいえ、暇な時などないのですよ! 夜はWeb実践講座。こちらは今日から実習に入る予定でしたが、なんだかんだと裏話やダーティなお話に終始してしまいました。今夜はあちこちでくしゃみ連発だったことでしょう。(笑)受講生の皆さん、お疲れ様でした。
今日の夜の講習で、ある受講生の方に、「先生はどんなサイトが好みですか?」と質問されました。普段あまり考えたことがなかったので、概念的な好みのお返事しか出来なかったのですが、帰宅の道すがら、よくよく考えると、私が普段よく目にしてお気に入りのサイトというのは、実はうちの作品群、つまり弊社のお客様のサイトたちなのです。
自社の制作実績には創業以来の作品群が掲載されているため、さすがに数年前のものは時代を感じるものもありますが、その時はその時で、精魂傾けて制作させていただいたもの。全てかわいい我が子のようなものです。狭い意味での個人的な趣味にあっていないものはもちろんありますが、うちの作品はどれもお気に入りです。かといって、全て「私の納得」というフィルターを通したわけではない。それだけ、うちのスタッフの作品には惚れていますし、自信を持っています。そして彼らは今日もまた進化を続けている。頼もしい限りです。もちろん人間のすることですから、「これはちょっと・・・」というものも出来たりはします。でも、それを個人的な趣味で捻じ曲げたり、矯正したりするのではなく、組織として全体としてチェックをし、そしてその個人の気づきと学習に帰依させる。それがうちのやり方です。明日はなにやらCSSとかの勉強会だとか・・・私もお勉強させてもらおう!
ただ問題はあります。まだまだ基準があいまいだったり、ケース・バイ・ケースのリスクがある。どうやって全てを平均以上にキープするか。それにはやはり、「クオリティ」の基準をしっかりさせる必要がありそうです。何に対する「クオリティ」なのか? 顧客満足度はもちろん全て合格点、お客さまの予測以上の満足をご提供することは当たり前なのですが、自らより高い合格ラインを設け、それを超えたものを世に出し続けなければならない。「次」などはないのです。なぜなら、そのひとつのプロジェクトに、お客様おひとりおひとりの熱い思いがこもっているのですから。
そのためには、やはりデザインとアートの問題を解明しなくては・・・
今夜はジョニーの2枚目、「A BLOWING SESSION」です。何のセッションかというと、トランペットにリー・モーガンまではいいとして、テナーにジョニー、コルトレーン、そしてモブレイ・・・なんですとー???はい、昔よくあった、何とか合戦のアルバムなのです。(いえ、猿かに合戦ではありません。)しかもバックはケリー&チェンバース&ブレイキーときています。はしゃぎすぎでしょう、アルフレッド! で、57年録音ですから、コルトレーンはそろそろ例のシーツ・オブ・サウンドを身につけ始めていて、ジョニーと丁々発止の掛け合いを演じます。ジョニーの艶とは明らかに異なる、コルトレーン独特の音色がしっかりとわかります。「もう、へたくそテナーとは呼ばせない。」ジョニーの仕掛けにに答える彼からは、そんな思いがひしひしと伝わってきます。ペットのモーガンもご存知光速ブライトリング。艶やかでスリリングです。で、分が悪いのはモブレイ。かわいそうで思わず同情してしまいます。どこかのインタビューでモブレイ自身、「あのセッションでは、おらは全くついていけなかったべー」と東北訛りで答えたそうです。まあ、企画からして子供の喧嘩のようなものですから、大人の女性の方からすると理解できないとは思いますが、カブトムシを喧嘩させるのが好きな方なら、この面白さは理解できるはず。まあ、いずれにしてもテナー・サックスを存分に堪能できます。よかったねロリンズ君、呼ばれてなくって・・・