2006.03.23

COLUMN

「私たちは何のプロフェッショナルなのか? 」

'ROUND ABOUT MIDNIGHT AT THE CAFE BOHEMIA by Kenny Dorham (1959)

今日は春らしい、ぽかぽか陽気の一日でした。午前中は手配やら何やらあれこれ。お午後からお客さまを訪問。今日は行きも帰りも高速ではなく「春の」一般道を参りました。長時間にわたり、新規サイトに情報共有に関するお打合せ、ありがとうございました。行き帰りの道すがら、目に飛び込んでくる景色はそれはもう春爛漫。でも車内では「マイルス」が、熱くまたクールに鳴り響いておりました。

さて、「e-Business」講習をしてるからというわけではありませんが、ネットを飛び交っているのは、はい筒井さん!「パケットです」はい、正解ですね。つまりはゼロか1かのデータというわけです。で、データが意味や価値を持つと、はい村尾さん!「情報になります」そうですね。つまり、私たちが提供するものは、情報のプラットフォームなわけです。情報には、文字情報に画像情報、音などがあります。主に視覚聴覚を通して伝達されるものです。そう、この中身の情報を壊さず大切に、新鮮なまま必要としている人に確実に届けること、これが私たちが忘れてはならないことなのですね。(こう書くと、なんからしいなぁ)

その昔、「ホームページ制作代行」という言葉がありました。(今もあるか・・・)基本的に私たちは、お客様に代わって、サイトの制作を代行し、お客様のパブリッシングのお手伝いをさせていただいています。もちろん、主体といいますか、当事者はお客様です。ただ、最近私たちは恐れ多くも「クリエイター」などと名乗っています。「クリエイター」は代行業者ではありませんねぇ。ちゃんと「クリエイト」しなければならない。横文字や略語を駆使すればクリエイター」なんてのは、大きな勘違いですぞ! (なるほどねぇ)

さて、私たちはどのくらいその名の通り「クリエイト」できているでしょうか? いつまでもお客様の指示・検収を待たなければ全く進まない、つまりはただの代行業者になってはいないでしょうか? エゴイストになれと言っているわけではないし、クリエイター面をしろと言っているわけでもありません。私たちが構築すべき、あるいは創造すべきものは、あくまでも情報のプラットフォームであり、その道のプロフェッショナルであることを自覚し、精進しなければなりません。言われたとおり、つまり命令どおりやるのであれば、それは機械と同じであり、クリエイトとは対極にあるものです。それなら人件費の安い隣国ででもやったほうがいい。私たちが目指しているのは、お客さまをうならせる、「プロの仕事」です。努々忘れることとの無きよう。わかった?

今夜はドーハムの2枚目、「'ROUND ABOUT MIDNIGHT AT THE CAFE BOHEMIA」という長ったらしい名前のアルバムです。短命に終わった彼の「ザ・ジャズ・プロフェッツ」の2枚目にして最後のアルバムです。テナーのモンテローズとの双頭にティモンズ、サム・ジョーンズ、アーサー・エッジヒルのリズム隊、そしてライオンの勧めで加えたケニー・バレルを率いた、名門カフェ・ボヘミアでのライブ。2曲目の「'ROUND ABOUT MIDNIGHT」、ご存知モンクの名曲ですが、あれっ? 「ダッダッダーン」がないぞ? そうでした、あれはギル・エバンスがアレンジしたマイルス・チューン。このモノクロ映画のようでかつメロディアスな演奏こそがオリジナルなのですよね? ブレイキーのいない4曲目「A NIGHT IN TUNISIA」も、今夜はちょっとそよ風が吹いています。5曲目の「AUTUMN IN NEW YORK」は、まんま映画の主題歌に使えそうなさすがのメローチューン。確かにアルフレッドが薦めたように、バレルのギターが入ることによって、ただの着物が十二単になったようですが、全体的にはドーハムらしいナイーブさを聞ける、ストレートなハードバップな一夜の記録です。このバンドはこの直後に解散し、ドーハムは事故死したブラウニーの後をついで、ローチのバンドに加わることになります。1960年まであと半年の、風爽やかな5月の宵でした。

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