2006.05.02

COLUMN

「トホホ社長、休めるか!?」

MILES DAVIS AND THE MODERN JAZZ GIANTS (1954 , 56)

連休の狭間に落ち込んだ、トホホ社長は今日はいずこに・・・はい、今日もお客様を訪問させていただいておりました。1件はサイト関連その他いろいろ、2件目はネットワーク関連でした。一日でうちの仕事をフル・トレースしたよう。ああ、システム・コーディングはしていませんねぇ。というか、出来ません、はい。途中お電話で、お引き合いのお話を数件いただきました。ありがたいことです。やっぱり旗日以外は仕事をすべきですねぇ。なにかといいことがあります。で、今週は2日しか仕事をしていないのですが、なんだかとってもお疲れモード。きっと暑かったり寒かったりという気象の変化に、老体がついて行ってないのでしょうねぇ。まあ、明日からは連休になりますので・・・って、明日も実はサイト打合せでお客様の来社があったりで、結局いつ休めるんじゃー・・・トホホ社長の定冠詞、「トホホ」が取れた暁には・・・ですかねぇ〜。プレイング・マネージャーは今日も行く!っと。

マイルス・シリーズに入って、ますます長文化してしまったこのブログ。さぞかし筒井さんあたりはじりじりしていることでしょうねぇ。って言うか、見たくもねぇって感じでしょうか? というわけではないのですが、ちょっとお疲れモードのため、中略。

いきなし「マイルスよもやま話」の第8話と参ります。

今夜は、昨日の「Bags Groove」の「喧嘩セッション」2曲と同じ時の録音が収められた「MILES DAVIS AND THE MODERN JAZZ GIANTS」。「The Man I Love」が2テイク入っていますが、まずは5曲目のテイク1から・・・メンバーは、昨日と同じミルト・ジャクソン、セロニアス・モンク、パーシー・ヒース、ケニー・クラーク。ジャクソンのバイブがイントロを刻み始めたとたん、なにやらがやがやと話し声がして演奏ストップ。最後にマイルスさまらしいハスキーな声がして、今度はちょっとメロディを変えて再スタート。マイルスのソロが始まる。モンクがブロックコードを奏でる。ん? 弾いてるじゃん。控えめではありますが・・・でもやっぱりなんだかしっくりこない。お次のジャクソンはあくまで知的にソロを流す。そしてモンク。???、なんか音を探してる。おいおい大丈夫?どうもこの曲はお気に召さないのか、テキトーにソロを終わらせる。お次のマイルスさまは、リーダーの面目躍如とばかりオープンで吹ききる。でも、だめテイクだよなぁ、これって・・・モンクはなんだ!って、マイルスさまじゃなくてもモンク(文句)も言いたくなる。

で、今度は1曲目のテイク2。結局テイク1で止まっってしまったイントロから再び始まりますが、今度はマイルスさまのフレーズに緊張感がびしびし。きっとこのテイクで終わらせたかったはず。モンクのブロックとの調和に違和感を感じた(はず)のマイルスさまは、今度はジャクソンにも叩かせて、絶妙のスロー・アンサンブルからアップテンポのバイブ・ソロへ。ん・・完璧だ。マイルスさまもここまではしてやったりだったはず。ところが・・・またまたやってくれますモンクさまさま。渡されたソロをまた考え込んでしまい、数秒間の無音状態。ブレイキーならここで激しくプッシュするのですが、太鼓はクラーク。そこで、休んでいたマイルスさまがファンファーレのようにペットでプッシュ。「もういい! 」とばかりに割り込んでソロをとり、途中ミュートをぎゅっとつけて(音までしてる!)ミュートソロで味付けをする。これってアドリブだったのかしらん。
2曲目の「Swing Spring」と4曲目の「Bemsha Swing」では、モンクもちょっとノッテきたのか、独特のフレーズとタメのあるピアノを聞かせます。この3人、それはすごい人たちなのですが、果たして合っているのかいないのか。メンバーを招集したプロデューサーのボブ・ワインストックにでも聞いてみないと不明不明。

とにかく名演というよりは、そういうミュージシャンたちのつばぜり合いというか、やり取りがリアルに伝わってくるという意味で名演なのかもしれません。そして何より、この頃のマイルス様のペットはよく響いている。若さというか、艶やかです。マイルス・トーン、いよいよ始動という感じ。モノラルでありながらビクター「20bit K2」の威力なのか、これがステレオだったらどんなことになっていたかと思わせる音です。

3曲目の「'Round About Midnight」は2年後の10月、つまり例のマラソンセッションの時の録音。なんでそれがこんなところにというのは、モンク作だからという単純かつややこしい構成。この時期には例の「ダッツダッツダッツ、ダーン」のブリッジありなのですが、明らかに同時期のCBS版のほうがいい。あちらは緊張の糸がビンビンに張られているのに対して、こちらは「ダラーン」とももひき状態。これってCBSとPrestigeの差なの? まあ、Prestigeとしてはこのテイクしかなかったから仕方なかったんでしょうねぇ。トホホ・・・

ということで、マイルス、ジャクソン、モンクの3つ巴ではありますが、そういった変な期待感ではなく、54年のクリスマス・イブのモダンジャズを是非お聞きください。

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ここで視聴できますよ!

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