2006.05.16

COLUMN

「今日もおじさんは怒っている!」

Ascenseur pour lechafaud (Lift to the scaffold) (1957)

今日はJRに乗って県外出張でした。美味しいコーヒーをありがとうございました。夕方戻って案件の引継ぎやら企画に関するブリーフィングやら。見積りに調整業務をあれこれ。お引き合いのお電話数本、メールも数本。ありがたいことです。いろいろお電話もいただき、どんどんとスケジュールが埋まってゆきました。

さて、今日の出張での出来事です。とある駅からバスで移動。そうです、知る人ぞ知る、あの「バス恐怖症」の私がです。だって安いし見晴らしいいし、途中で地元の乗客の方たちを眺めるのも楽しいしー。席はほぼ満席。途中、足の不自由な老夫婦が乗り込んできました。するとどうでしょう、その辺一体の乗客が立ち上がって席を譲ろうとしてる。中には初老の、本来なら席を譲られる年齢の方まで立ち上がってる。なんと美しい光景なのでしょう。「ああ、日本もまだまだ捨てたもんじゃないな〜」私自身は席が遠かったので立ち上がることはなかったのですが、とってもとってもすがすがしい気持ちでした。

で、戻りのJRのホーム。以前、「おじさんが怒った」ホームです。今日は女子高生は一人だけ。ドラマは起こりそうにはありませんでした。清純とは言いませんが、ごくふつうの、髪を染めてないという意味では珍しいくらいごく普通の女子高生。穏やかなホームの光景です。入線前には結構人が並んできました。順番に乗車。早くに並んでいた私は窓際に座ることが出来ました。発車の頃には満席で立ってる乗客も結構います。平和です。ピンフではありません。へいわです。ふとあの女子高生が気になって(このスケベ親父っ!)あたりを見渡すと、通路を挟んで私の斜め後ろに座れたようです。よかったよかった・・・・ん? もう一度見ると、小脇に鞄を抱えたまま2人用の席の真ん中にどかっと座っている。すぐ横には立ってる乗客もいるのに。

・・・・・・・・・・・・・おらーーーーーーっ。

思わず彼女をロケットに詰め込んで、月に向かってぶち込んでやろうかと思いましたが、あいにく今日の手持ちは拳銃3丁だけ、月まで飛ぶロケットは持ってきていない。残念! (いつもそんなもん、もってんのかよ!?)

いや、見掛けごく普通の女子高生ということで、油断した私が愚かでした。いやいや、どう考えても、悪いのは彼女ですねぇ。またまた親の顔が見たくなったし、この子にはどんな将来が待っているのだろうと危惧。いや、そんなこと考えてても仕方がない。黙殺。ということで、すやすや眠りに入ったトホホ社長でありました。今度出張の時は、忘れずに液体酸素入りロケットを鞄にセットしとこうっと!

マイルスよもやま話、15夜の今夜はお月見でも・・・じゃなくて、マイルスです、「Ascenseur pour lechafaud (Lift to the scaffold)」(邦題:死刑台のエレベーター)です。

実はこれ、同名のフランス映画のサウンド・トラック。知る人ぞ知るルイ・マル監督の処女作。アルバムには10曲のいわゆるサウンド・トラックと、その元になった演奏の生の録音16曲が納められています。10曲のほうはエコーなどさまざまな処理がされており、16曲はその素材といったところで、演奏違いの数テイクを聴くことが出来ます。太鼓はケニー・クラーク、テナーにバルネ・ウィラン。全曲、マイルスのけだるく、また時には都会的でクールなミュートの連続です。

映画のほうは、ジャンヌ・モロー演じる社長夫人と恋に落ちた(あの太陽がいっぱいに出てた)モーリス・ロネが、完全犯罪を企てて社長を殺害し、犯行後乗ったエレベーターが故障して閉じ込められてしまうという、いまだとかなりの勢いで陳腐ーな「情事の果て」という感じなのですが、この映画が封じられた当時は相当センセーショナルだったようです。確かに今見ても、やっぱりフランス映画だなと思わせる展開と、モノクロ映像ゆえに浮き彫りになる登場人物たちの心もようが痛々しい、なんともはやの映画なのです。そうそう、前出の「太陽がいっぱい」をまともに見られない方にはお勧めしません。

で、全体的にモノトーンの、マイルスの素晴らしいミュートが堪能できるアルバムなのですが、やはり映像を見ながら、ジャンヌ・モローの美しい横顔と同時に楽しむのがベストでしょうねぇ。サントラ購入はその後で! えっ、マイルスですか? いやいや、かっくいーですよ! 帝王マイルスにしか出来ない演奏です。マイルス・ファンには、もちろんお勧めです。

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