2006.06.08

COLUMN

「サービスの本質」

THE ESSENTIAL LIVE IN STOCKHOLM (1960)

今日は午前中に市内で納品、午後も納品で県外出張の予定でしたが・・・

午前中のお客さま、某NTTの引きこみ工事が終わっている事務所へのVPN接続設定と端末設置作業。とりあえずNTTの工事状態でネット接続・・・と思いきや、繋がらない。問い合わせてみると、ISP接続設定をしていない。これがルータ(CTU)を設置した業者のやることか! 結局うちは回線提供してもいないのに、初期設定をやる始末に・・・で、下流に持ち込んだルータを設置して接続確認、続いてVPN・・・これがまた繋がらない。しかもVoIPにつないだ電話も繋がらない始末。だからIP電話なんかいらないから普通のBフレッツだけにしてくれといったのに・・・なんで頼んでもないIP電話の調整までしなきゃいけないんだよ、まったく!

わかりますよ、某Yahoo!さんとかに追いまくられて、IP電話普及のために想像を絶するノルマがかかっていることは・・・それにしても、ちゃんとサービスしましょうよ! これじゃ、いつまでたってもお役所丸出しのインフラ会社ですよ。イチローさんには何億払ってもいいし、長澤まさみを使って私のようなおじさんを癒してくれるのはありがたい! でもあなた方のやってることと、お客様の求めているサービスとは違ってはいませんか? もし既存のインフラや設備を取り上げられたら、何にも残んないですよ、お宅。タカビーな物の言い方をする社員さんは別にして・・・結局、来週に再度立会いの下、再設定となりました。うちのような零細企業のこの無駄な経費、払ってもらえるのでしょうか? 森下社長!

そんなこんなで予定を2時間もオーバー。途中別件のシステム不具合の連絡を受けて、そのままお客様を訪問。こちらは結局、私の聞き違いで、大きなトラブルになることもなく解決しました。しかしそれやこれやで結局県外出張は明日に延期。本当にどうしてくれるの・・・と、私は言いたい。(すでに、言っている・・・)

夕方、久しぶりの旧友の訪問がありました。まあ、「とんでもNTT」のおかげで予定が急遽変更になったので会うことが出来たのですが・・・ところで、話のあった新しいサイト、なんかややこしくて使いにくくないですか? 直感が働かない・・・よかったらユーザビリティ診断、無料でやりますが・・・(笑)

そんなこんなで、結構怒りモードの一日でした。社員さんに対する対応も、いつも以上に厳しかったかも。でも、今日の私の体験報告を聞くまでもなく、お客様が求めているものをきちんと理解し、それを期待以上の形で答えることが、私たちの使命です。組合ばかりが強くて、しょうもない会社と比べるまでもなく、うちは極上のサービスを提供し続ける会社でいましょうね!

マイルスは25夜。今夜は「THE ESSENTIAL LIVE IN STOCKHOLM」です。アルバムの紹介の前に、当時のマイルスさまの状況報告など。この頃、第2期のカインド・バンドのうち、エバンスが去りアダレイも去り、そして弟分のコルトレーンまでがマイルスの元を去ろうとしていました。トレーンは前年にジャイアント・ステップスを録音し、自らのシーツ・オブ・サウンドを完成させると同時に、急速にフリー・モードへの接近を始めます。前作の「Sketches Of Spain」セッションをようやく終えたマイルスでしたが、自らのバンドはそんなとんでもない状態。でもヨーロッパ・ツアーは決まっている。マイルス、困った。で、トレーンの変わりにジミー・ヒース(ts)やらバデット・モンゴメリー(バイブ)などを試してみたが、とても満足のいくものにはならない。そりゃそうでしょう、例の面々の代わりをやれる人間なんて、そうざらにはいない。そこで、マイルスさま、プライド捨てギャラを上乗せしてトレーンにお願いをする。トレーンもいい人、「じゃあ、もうちょっとだけやりまっさ!」というわけで、マイルス、トレーン、ケリー、チェンバース、コブのクインテットはヨーロッパに乗り込んだのでありました。

1曲目、おなじみ「So What」、マイルスの指パッチンから始まったちょっと早めの定番。マイルスはもうお手の物で流します、完璧です。フリーよりの端っこまで行ったりもしますが、あくまでモードのマイルスです。で、お次のトレーン、ん? なんじゃ? 最初はのりが悪そうにプスプス言っているのですが、そのうち超高速のモード突入と思いきやベース・コードとは関係ないメロディにリフ・・・そう、フリーなのです。やってくれます、トレーンちゃん。それをやりたいから師匠の下を巣立つのは知っています。でも、ちょっと性急過ぎやしませんか? これではまるでマイルスvsトレーン、モードvsフリーではないですか・・・

そうなのです、このアルバム、ちょっとフリーぎみ(あくまで「ぎみ」)なマイルスカルテットとフリーなトレーンとの戦場と化してしまっているのです。宮本武蔵と佐々木小次郎、巌流島の決闘って感じなのです。で、実はそこが聞き物でして、トレーンはフリーとはいえ、未だ発展途上の身。とんでもないフレーズではありませんから、結構微妙なバランスではありますが、実はかっこええのでしゅ。

2曲目の「On Green Dolphin Street」、相変わらずトレーン、のた打ち回ります。グリャリュグリャリュ、ブリューって感じ。困ったのはソロをもらったケリー。「おらー、こんな風にしか弾けねーずらー・・・」じゅ、十分ですよ、ケリーさん。スイングしてます、ブルースしてます。あんたは、ダラー・ブランドではないのですから・・・冒険は冒険家に任せましょう!

3曲目は、何回目かの公演のラスト「All Blues/The Theme」。4曲目はこれも何回目かのラスト「Walkin'/Theme」。マイルスさままで、トレーンに影響されて、ちょっぴりその気になってる。逆にスローなこの2曲では、エンディングと言うこともあってか、トレーン結構優雅に納めてます。コルトレーン・ファンには、マイルス・バンド最後の(サムデイは別にして)名演ライブとして、もちろんマイルス・ファンは必聴ライブです。4枚組みのBOXセットもあるそうな・・・欲しいなぁ〜。ちなみにこのアルバムも、スエーデン・ラジオの録音をリマスターして、Disk Unionから出した限定物、その辺では入手は難しい代物ではあります。

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