2006.07.12

COLUMN

「類は友を呼び・・・」

MILES IN BERLIN (1964)

蒸し暑い一日でした。今日も午前午後と2件のお客様を訪問してましたが、今日はエアコンの調子もよく、快適でした。複数の稼動中案件の調整やらお引き合いの応対やら。明日のプレゼの資料証左などで、あっという間に一日が終わりです。

今日も社内では、あちこちでちょっとした会話やミーティングが活発に行われていました。本当にいい社員さんばかりが揃ったし、社内には活気が溢れています。みんな活発で、一生懸命です。どんどん成長しています。もちろん、ただの仲良しクラブではなく、大切なことに対してはとても厳しい。そして、それぞれの個人の力を何倍、何十倍にする「仕組み」というものが出来つつあります。何も出来ない私は、ただ引き金を弾くだけ。真のプレイヤーは社員さんたちです。本当にいい雰囲気です。

こんな自社も、数年前には「モチベーションを高めるには」とか「管理なきフラット化」とか、「非生産的な言葉と雰囲気」に満ち溢れていました。そして紆余曲折、人が入れ変わり、仕組みも様変わりし、結局は「高き志を同じくする人たちが今ここにいる。」と言うことなのです。

同友会で「社員と一緒になって経営理念作りを」という動きがありますが、もちろんそれはそれでいいでしょう。家族経営などでしたら、いたし方ありません。しかしやはり理念と言うものは、「烏合の合議」などで作るものではなく、それだけのリスクを取り高い志を持つ者、つまり時の経営者が、深い思考の時と溢れんばかりの情熱を惜しみなく注いでそれを作りあげ、また末端までの深く継続的な浸透に心血を注ぎ続けなければならない。それこそが幼稚だろうがなんだろうが、「経営」そのものだと思うのです。

その想いに沿うことが出来ないものは、去ってもらうしかない。仕事も経営も、おちゃらけた遊びではありません。人生をかけた戦いなのです。部下の命を預かるリーダーとして、敵を倒せず、味方を傷付けるような兵士は排除しなければならない。厳しいようですがそれが現実ではないでしょうか? そんなことを思いながら、トホホ社長は目を細めて微笑ましく社内の様子を見渡している。もちろん、社長も社員も日々努力を怠ってはなりません。「成長が運命」。そしてそれが、それぞれの「人生」そのものなのですから。

今夜は久々のマイルスです。お待たせいたしました。えっ? 別に待ってやしなかった? 今になって、この期に及んで、そんな風に言われても困るんですが・・・とにかく行きます、マイルスです。帝王です。しかも私のブログです。貴方のではありません。

前回のお話で黄金クインテットのテナーマンに問題発生とお伝えしました。フリーの大きな潮流の中で、オンリーワンのマイルスバンドにも違和感が発生します。フリーに振ってゆくリズム隊、オーソドクスから出てゆかないコールマン。結局コールマンは去り、フリーの尖兵トニーの推薦で謎の怪人サム・リバースが入籍します。このメンバーで来日するわけですが、公式版「Miles In Tokyo」にはこのサムの演奏が納められています。一時はエリック・ドルフィーなんていうとんでもない名前も飛び出すのですが、最終的にこのポストに座ったのは、「安倍さん」ではなくメッセンジャーズから移籍してきたウェイン・ショーターでした。さあ、とうとう60年代プラチナ・バンドの誕生です。(いいのかなぁプラチナまでいっちゃって・・・)彼の参加直後のヨーロッパツアーの最初を飾ったのが今夜の「MILES IN BERLIN」なのです。つまりはショーターデビュー作なのです。

1曲目「MILESTONES」、トニーの前のめりのシンバルにせっつかれるように、マイルスもウェインも飛ばしに飛ばす。明らかに新しい音楽としての「MILESTONES」が繰り広げられます。2曲目は「AUTUMN LEAVES」、いい意味ばらばらに解体された「枯葉」です。聴きようによっては「水銀のマイルス」よりもクールでシュールです。ショーターも果敢に挑戦してますが、ちょっと消化不良ぎみ? 3曲目「SO WHAT」。は、は、早いー。ロンも例のイントロ、はしょりまくってます。そうじゃないと無理です、トニーに追いまくられるし・・・んで、そのトニー、しばきまくります、痛いです。それ見たことかの熱演です。インスパイアされたマイルスも吹きまくります。・・・かっこいいのです。ショーターがアイラーっぽいのが気になりますが・・・。

そして今夜のラストは「WALKIN'」。早い早い、マイルス、パパパッのパッって感じです。のりのりのピャーです。もちろん、オリジナルとか昔の演奏を知っているから速さを感じるわけですが、ただ早いだけではない。そこにはマイルスの愛車フェラーリのごとき「美しき疾走」があるのです。誰よりも、時の流れよりも早く、時代を追い抜いてゆくマイルスがそこにいるのです。最後にこのジャケットです。どうですか〜ふてぶてしいですよねぇ、サイコーです。マイルスは「帝王」なのです。

in_berlin.jpg

ここで視聴できますよ!

INDEX

CATEGORY

ARCHIVE