2006.07.25

COLUMN

「愛しきパートナー」

Complete Live At The Plugged Nickel disk:2a(3) (1965)

火曜日です。チューズデーです。火星とは関係ありません。火星に対抗するものとして名を冠されたのは、蠍座の1等星アンタレスです。どうでもいいことです。午前中からお客様を訪問させていただいておりました。いろいろと勉強になります。というか、いくつになっても学ぶ姿勢が必要なんですよね! 美味しいざるそばをご一緒させていただきました。午後からも顧客訪問2件。ベト5を聞きながらのコーヒータイム。夕食の件、しっかりメモいたしました。戻ってあれこれ、夜に営業ブリーフィングをして今日の仕事は「So much for today!」です。

さて、うちには10人ほどの社員がいます。最年長者でも私より10歳年下です。ですから、兄弟と言うには年が離れすぎているので、上はいとこあたりから下は20歳すぎと実子あたりの年齢まで。全員、かわいいです、ファミリーです。「それにしては厳しすぎるのでは?」と言う声があちらこちらから・・・。そうですね、ファミリーといっても、ドン・コルリオーネのファミリーに近いかも知れませんねぇ。確かに厳しいです。でも、仕事のことを考えるといつも彼ら社員の顔が浮かんできます。受注が決まった帰り道なんかは、はやく皆に伝えたくてうずうずしてしまいます。彼らと仕事をしていること、これは今、私にとっては何物にも代えがたい大きな喜びなのです。

この間同友会で、「社員はパートナーか?」という話題になりました。答えは「もちろん!」です。ただ、うちにもパートナーに相応しくない人間が過去に確かにいました。先輩社長の方が、「その社員が離れていったのは、君が経営指針をしっかりと伝授しなかったからだ、努力が足りない、君が悪い。」とおっしゃいました。確かにそうかもしれません。確かに私は悪い。しかし15や二十歳ならいざしらず、30をはるかに過ぎた人間を、根っこのところから変えるなんて、正直無理です、無茶です。そんな暇も金も酔狂もありません。そして、そぐわない人間のとんでもない思想(思いつき程度ですが・・・)にうちの経営指針を合わせるつもりも毛頭ありません。

「始めに言霊(ことだま)がござった」は明治の新約聖書ですが、まず始めに「理念」があり、そこに相応しくまた素晴らしい人間が集う。そして皆が協力しあい努力しあって、より一層高い次元を目指す。それが私の理想であり、私の目指す幼い経営そのものです。いま、うちにはそういう人たちが揃っています。おっちょこちょいもいるし、口数が少ない者もいます。でも、全員が私にとって「愛すべきパートナー」なのです。

今日はちょっと褒めすぎました。明日は叱りますよ!

今夜のマイルスは「Plugged Nickel」の1日目、12月22日のSecond Setの後半です。夜も更けてまいりました(多分)。1曲目は「agitation」、そうです前作「E.S.P.」で初登場のマイルス作曲の60年代サウンド。っていうか、フリーです。マイルスもショーターもフリーってます。マイルス、いつの間に?って感じです。2曲目、やあやあ、お久しぶりの「'round about midnight」。でも、なんだか怪しげ、マイルスいきなりのフリーキーなミュートです、わざとはずしてます、ばらんばらんに解体されてます。60年代が、もわーっと蘇ります。3分30秒後にやっとこさ遅れてやってくる例のブリッジ、この世のものではありません。あの世のものです。うらぶれてます、かっこいいのです。「どうだい、こんな「RAM」きいたことねぇだろう・・・」帝王のうそぶく声が聞こえてきそうです。3曲目の「milestones」もしかり。でも、素材がいいからこれだけはずしても堂々と聞こえるのですねぇ。ハンコックのピアノも天を駆け、地を這います。す、す、すんばらしいです。もりゃもう、ええんですわー。なわけで、この時代らしく、フリーモードの夜は更けてゆきました。さあ、2日目はどうでしょうか?

Plugged_Nickel.jpg

ここで視聴できますよ!

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