2006.07.28

Books

「羊をめぐる冒険」 村上春樹

週末になりました。今日は目一杯営業のお仕事してました。午前中はサイト企画の打ち合わせ。ビジネスコンセプトまで踏み込んでお話できるのは、とてもやりがいがあります。午後からはマリンライナーに乗って顧客訪問。行き帰りにしっかり読書をと思って2冊も文庫本を持参したのですが、結局は寝てばかり。弱冷房の車両は寒すぎることはなかったのですが、ちょっと暑いかも・・・それにしても、客がちゃんと降りてから乗ってこいよ!!!と、暑いのでなるべく怒りは抑えて・・・こちらはクロージングでした。若干の宿題は残りましたが、ゴールもしっかり見えてきました。ありがとうございました。でも帰りのタクシーは運転乱暴すぎ。まるでリュック・ベッソンの「TAXI」に乗ってるみたい。帰社して早々に営業会議。ぐったり疲れたので、そのままPCを立ち上げることも断念して退社いたしました。明日も県外出張ですし・・・

そうそう、昨夜松下さんにマッサージしてもらったら、今日は右足の調子が結構いい。ヘルニアも原因のひとつでしょうが、やはり疲れだったのかも・・・で、夕べ寝る前に「これは鎮痛剤ですっきりするかも・・・」と思い、バッファリンを1錠飲んで寝たら胃にきてしまい、夜中に急にムカムカ、涙ぼろぼろ出るし・・・教訓、バファリンは、胃薬と一緒に服用しましょう。明後日も仕事です・・・。いや、仕事があるということは、ありがたいことです、はい。「お客さまとは何か・・・」ですね。

で、車中ではほとんど寝ていたのですが、やっとこさ読み終えました。

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美しい耳の彼女と共に、星形の斑紋を背中に持っているという一頭の羊と“鼠”の行方を追って、北海道奥地の牧場にたどりついた僕を、恐ろしい事実が待ち受けていた。一九八二年秋、僕たちの旅は終わる。すべてを失った僕の、ラスト・アドベンチャー。村上春樹の青春三部作完結編。野間文芸新人賞受賞作。(「BOOK」データベースより)

彼独特の表現はなかなか読みごたえがあります。といっても、もちろんヘビーな意味ではなく、どこまでも軽快で、まるでフランス文学のよう。そう、やはりプルーストの和製版という気がしてならない。背後に、どっしりとしたプルーストの影を感じます。あまりに細かい描写をしすぎるがゆえに、逆に繕いをしなければならなかったりして、読んでて笑ってしまう。(そういう視点で読んではいけないのでしょうが・・・)先日読んだ「ねじ巻きクロニクル」もそうですが、確かにタッチは新鮮ですよね。ただ、やはりこちらに向かって無作為に投げつけられるものが多すぎて、消化不良をおこしてしまいそうです。彼を読めば読むほど、プルーストの行きつ戻りつの文章が、実に「無駄のない無駄」であることを身にしみて感じます。素敵な言い回しや表現も沢山あるのですが、やはりまだまだ表現が未熟なのかもしれません。村上春樹を読破し、その向こうを見てみたい方は、ぜひ「失われた時を求めて」に挑戦してみてください。せめて、さわりだけでも・・・

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