2006.08.07
「マインドなきスポーツとはなんぞや?」
ラ・カンパネッラ(パガニーニによる大練習曲) リスト (1838)
新しい一週間が始まりました。一年で最も暑い一週間かも知れません。社内清掃に朝礼、運営会議。運営会議がいつもより内容が濃くなってきたのは、実施計画のせいかもしれません。いい傾向です。それぞれの役割、責任と権限が明確になってきてると言うことでしょう。午前中お客様来社。午後からは、弥二喜多コンビとお客様を訪問して、第一回目のレビュー。今回の案件は、要件がよくあるネット機能とはずいぶん異なるため、細かいところでちょっと心配していました。が、なかなかしっかりと追い込んでいて、お客様からもお褒めの言葉をいただきました。あとは最終調整にインストですね。帰社して、見積りやら書類作成やらしてる間に、気がつくと夕方になってしまいました。今夜から某専門学校での新しい講習が始まりました。受講生の皆さん、よろしくお願いします。こうして真夏の一週間が、あわただしく始まりました。
プロ野球後半戦も佳境に入り、オシムJAPANも始動。夏の甲子園も始まったし、亀田VSランダエタ戦はあったし・・・ああ、楽し急がしの今日この頃。そういえば最近「オリスタ」ご無沙汰だし・・・。で、夕べはF1第13戦ハンガリーGPが、久々のウェットコンディションの中で行われ、ホンダのバトンが優勝、2位にはマクラーレンのデ・ラ・ロサが入り、3位に我がザウバーBMWのハイドフェルドが入りました。3連勝中のシューマッハは8位、ポイント首位のアロンソはリタイヤに終わったのですが・・・。
まずはアロンソ。金曜日のフリー走行中に、レッドブルのテストドライバーにブロックされたとして抗議のブレーキテストを敢行。つまり目前で急ブレーキってやつ、危ないですー。しかも追い抜きが禁止されているイエローフラッグで追い抜きをしたとして、予選タイムに2秒加算するペナルティを受けます。問題はそれだけではすみませんでした。こともあろうにシューマッハも土曜日の予選中、赤旗中断なのに2台を抜いたとして同じく2秒のペナルティ。こうしてシューマッハは11番グリッド、アロンソは15番グリッドからのスタートとなりました。そしてスピンや接触を重ねて前期の結果に終わった二人。まあ日曜を前にして、すでに彼らの栄光あるレースは終わっていたと言っても過言ではないでしょう。
F1がスポーツを標榜する以上、やはりスポーツマインド、スポーツマンシップは大切です。確かにトップグループと最下位グループでは1週15秒ほども差があります。しかし、全てのプレイヤーが参加して行われているのが「F1サーカス」という興行であり、トップ5台だけのレースであれば観客は半減することでしょう。強いことは美しいし価値のあることです。しかし1位がいれば最下位がいるのがレース(競走)であり、「そいつらは邪魔なだけ・・・」というのは、ただの強者のおごりです。大金と野望がうごめくF1サーカスが21世紀にわたって多くのファンを弾き付け、熱い視線を浴び続けるためには、このスポーツ精神をもう一度取り戻してもらいたいと思うのは、この私だけではないと思います。「観るものに感動を与えてくれるもの」、F1もそうあり続けてほしいものです。
相変わらず暑い日が続いています。このままではしばらくJAZZはお休みですねぇ〜。オフの日ももっぱらボサノバってますし・・・で、今夜もクラシックで火照った魂を冷やしましょうか? 今夜はロマン派ピアニスト、リストのピアノ曲集から、ラ・カンパネッラ他です。演奏にお招きしたのは、ホルヘ・ボレットさん、ハバナ生まれのピアニストです。この曲は「パガニーニによる大練習曲」という副題の通り、若きリストが多大な影響を受けたパガニーニのヴァイオリン協奏曲第2番の終楽章を元に、その超絶技巧のフレーズをピアノで再現したもの。ものすごい演奏なのですが、一方でとてもメロディアスであり、疲弊した心をじゃぶじゃぶと洗ってくれます。シューベルトの歌曲「ます/魔王」のピアノ独奏用編曲も、ピアニスティックな効果を堪能しながら、穏やかに時間の中に浸ることが出来ます。他にも「コンソレーション(慰め)」や「ため息」など、超技巧でありながらロマン主義の基軸にそったリストの内面を映し出すような味わい深い素晴らしい演奏が続きます。冷えたカンパリの立ち上る泡でも見つめながら、今宵リストのピアノなどいかがでしょうか?