2006.08.11

CLASSICS

「挑戦を受ける挑戦者の苦しみ」

シベリウス 交響曲第2番 ニ長調 作品43(1902)

週末になりました。昨日は終日、お客様訪問などをさせていただいておりました。今日も午前中、企画プレゼンテーションでお客様を訪問。お昼休みにも別のお客様を訪問させていただきました。時間の都合がつかず、申し訳ありませんでした。ちょっと予定つめすぎです、反省しております。午後からはディレクターともどもお客さまを訪問して、キックオフの打合せをいろいろさせていただきました。年末に向けて、よろしくお願いいたします。戻ってお得意様を訪問。お盆明けの日程調整など。受注も順調なようで、一安心です。帰社して制作会議に乱入。ちょっとばかり苦言を呈して、今度は別のお客様を訪問し、あれこれ企画の詰めをさせていただきました。次回、大詰めですね! 今日は営業会議の日ですが時間切れ。そのまま同友会の役員会に出席。本日は座長を勤めさせていただきましたが、大幅に時間超過。申し訳ありませんでした。昨日今日と、でんぐり返り、もんどり返ってのお盆休み突入。もう少し余裕を持って仕事をしましょう・・・トホホですなぁ、まったく。

うちは創業6年目ですので、会社としては青二才なのですが、ことこの業界ではどんどんと新規参入が続いています。創業当時は異業種からの新規参入で、チャレンジャーとしてチャレンジ精神に溢れていたのですが、まわりを見渡すといつの間にやらあちこちから挑戦を受ける立場になってしまってる。しかも自社自体まだまだ未成熟のままなのに・・・うかうかしてると、実のならないままに腐って落ちてしまいます。

創業時は参入障壁を乗り越えて受注を拡大する為に、ローコスト戦略などもとっていましたが、今や価格競争に負けてしまうことも多々あります。自社がコストをかけて需要を喚起し、他社にコストで負けてしまうなんてことも現実問題化してきました。かといって差別化戦略に有効な方法論が、簡単に確立できそうにもない。一方で、需要を喚起しなければならないジレンマもあり・・・

ちょっと前までは、自社の競争戦略は企業間競争ではなく、市場のニーズとの戦いがほとんどでした。今でもそのことに変わりはないのですが、一方で前述のように直接の企業間競争も激化してきています。こうなると、「なんだかんだと言いながら勢いだけでことが済む」はずもない。冷静な熟考と大胆で素早い行動の両方が求められるようになります。より高いサービス品質、より優れた制作物品質を目指さなければならない。それはとてつもなく大きな危機感となってのしかかっています。どうやってそれを乗り切るためのコア・コンピタンスを築けるのか。人は? 組織は? プロセスは? 短いお盆休みですが、仕事からはなれて、すこし熟考してみようと思います。えーっと、いいアイデアがあったら、こっそり教えてください・・・・いやはや、お盆前最後のトホホです。

今日も暑かったですねぇ〜。もくもく入道雲がまぶしかった。だからと言うわけではないのですが、今夜もクラシック、行きます。シベリウスの交響曲第2番です。

ジャン・シベリウスは1865年、フィンランドの生まれ。若かりし頃はヴァイオリニストを目指していました。35歳で初めて交響曲を作曲し、その後1957年にその生涯を閉じるまでに7曲の交響曲を世に残します。マーラーやブルックナーなど、多くの作曲家が、大規模で長大な作品へと徐々に移行するのに対して、彼はより内省的で簡潔な表現へと向かってゆきます。そういう意味では、第6、第7交響曲が彼の真骨頂なのですが、いかんせん玄人好みの感が否めない。で、今夜は彼の作品中、最もよく演奏され親しみやすいとされている2番です。

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シベリウス公園 ヘルシンキ

シベリウスといえば、フィンランドの深い森やフィヨルドを連想しがちですが、この曲は彼がイタリア長期旅行中にスケッチを進めたもので、大胆で明るく、またおおらかに展開されてゆきます。後期の作品と比べると、チャイコフスキー的なロマン派の香りがくすぶってはいるのですが、本質的には2管編成の簡素なオーケストレーションで書かれており、そういった豪華さを排除していながらその実壮大で重厚な音場を展開しています。多分に民族的ではありながら、彼の持ち味である絶対音楽としての音の高みが萌芽した、そんな第2を聞きながら、御先祖様をお迎えする準備でもしましょうか? ユージン・オーマンディ指揮、フィラデルフィア管弦楽団の演奏、1972年の録音でした。

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