2006.09.13

COLUMN

「雨の日にはシューマンを・・・」

詩人の恋 ロベルト・シューマン (1840)

今日も一日、雨でしたね。こういう時は、「一雨ごとに、季節は秋へ」とか何とか言うのでしょうが・・・本当に、一雨ごとに季節が秋に変わってゆきます・・・(なんじゃ?)

今日も午後から、お客様を訪問させていただきました。とある企画のプレゼとネゴで訪問したのですが、仕事そっちのけであれこれ本当に楽しいお話のいろいろ。今日はブラームス無しでしたが、時間のたつのをすっかりと忘れておりました、申し訳ありませんでした。スマートでシュアーなものをお届けいたします。その後、別のお得意様を訪問。夕方に帰社して事務仕事、打ち合わせなどなど。確かに私は「みんなの共有物」かもしれませんねぇ(笑)。

夕べから、シューベルトの「詩人の恋」に浸っています。御存知の方も多いと思いますが、この曲はハインリッヒ・ハイネの詩集「歌の本」からの連作歌曲集です。16曲からなるこの連作は、最初の6曲で愛の喜びが歌われ、続く8曲が失恋の悲しみ、そして最後の2曲では過ぎ去った青春の回想が語られます。フリッツ・ヴンダーリヒのテノールが、一語一語大切に大切に語りかけてきます。ギーゼンのピアノも、ヴンダーリヒのヴェルヴェット・ボイスに寄り添うように音を重ねてゆきます。まさに今の季節、そう、夏から秋へと私たちを連れ去る9月の雨(セプテンバー・レイン)の夜にはぴったりの曲です。(この組み合わせでいかがでしょうか? 渡○部長? )

5.Ich will meine Seele tauchen (僕の心をひそめてみたい)

僕の心をひそめてみたい
百合のうてなのなかに
そして百合に匂やかにうたい出させよう
僕の恋人を讃える歌を

その歌は心ときめくものにしたい
ちょうどあの人が僕の口許に
そっと口づけをしてくれた
あの夢のような甘いひとときのように


8.Und wubten's die Blumen,die kleinen (花が、小さな花がわかってくれるなら)

花が、小さな花がわかってくれるなら
どんなに深く僕が傷ついているかを
そうすれば花は僕のために
涙を流してくれるだろう
僕の苦しみを癒してくれるために

小夜鳴鳥がわかってくれるなら
どんなに僕が悲しみ苦しんでいるかを
そうすれば小夜鳴鳥は歌ってくれるだろう
僕を元気にしてくれる楽しい歌を

そして僕の心の悲しみをわかってくれるなら
金色に瞬く夜空の星々は
その空の高みからおりて来て
僕に慰めの言葉をささやきかけてくれるだろう

でもそれらすべてのものは
なにひとつ知りはしない
ただ一人だけ、僕の苦しみを知っている人がいる
なぜならその人が、ほかならぬその人が
僕の心を引き裂いてしまったのだから


って、恋する皆さん、いかがでしょうか?

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