2006.12.17
「ローレライ」
外は冬の冷たい雨が降っています。雪になってくれるとうれしいのですが、それだと困る方もいらっしゃいますよね。こんな日は家にこもってブログでもしましょう!(なんでやねん!)で、大和、ヤマトときて今日は映画「ローレライ」について!
昨年末、ふと映画が見たくなって映画館へ。その時はコリン・ファレル主演、オリバー・ストーン監督の総制作費200億円の大スペクタル作品「アレキサンダー」を見たのですが、その時に模型のような看板を見て、「へーこんなのやってんだ・・・こんな潜水艦、帝国海軍にあったかなぁ?」と思いはしたものの、そのまんま記憶の片隅に追いやられておりました。(ファレルはマイアミ・バイスの方がかっこよかったなぁ・・・)先日ビデオを見てて、この映画の予告編を目にし、「ふーん、なんかおもしろそうじゃんか?」と思って見てみました。
そもそも私、潜水艦ものというのは大好きで、「眼下の敵」から始まって、「Uボート」「U-571」「レッド・オクトーバーを追え!」「クリムゾンタイド」「K-19」などなど。「潜水艦映画にはずれなし」とよく言われますが、はたしてこの映画はいかがなものか・・・。
1945年8月、ドイツから密かに日本に持ち込まれた最終兵器「ローレライ」。それは「N式戦」と呼ばれる小型潜水艇に特殊な訓練を受けた子供を乗せ、その「人」の持つ能力を最大限に発揮してソナーやレーダーを越えて敵を捕捉し確実な攻撃を与えることができる戦闘潜水艦でした。「伊507」と名づけられたこの潜水艦とそのクルーに与えられた使命は、フィリピンのテニアン島に向かい、広島に続く長崎の原爆投下を阻止しようというもの。はたして彼らの運命やいかに・・・・
で、ちょっと待ってくださいよ! 潜水艦でB-29落とすんですか? たかが1隻の潜水艦で、歴史を変えられるのですか? 「その時歴史は動いた」ですか? なんで「N式戦」は切り離さなきゃいけないんですか? どうしたって複数隻の駆逐艦に囲まれ、機雷攻撃受けたらリアリティとしては生存不可能でしょう。
まあ単純なSF映画としてみれば、ローコストなのにCGなんかもそこそこの出来だし悪くはないんですが、あまりにも史実と重ねすぎてやしませんか? 広島や長崎の方がこれを見たら、どう思うでしょう? 潜水艦映画特有のあの息の詰まるような閉塞感も、テロというどたばたで逆に薄れてしまってるし、「子供達に頼ってきたけど後は、大人だけで任務を果たす」という設定も、「なんやねん!」の感否めません。まあ、10代の子供たち、本当に「戦争を知らない子供たち」の為のただの娯楽映画と思えば、こんなものかとも思いますが・・・。役所さんや柳葉さんという一流キャストのよさも生かしきれていない、エヴァンゲリオン実写版もどきって感じでしょうか?
出演:役所広司, 妻夫木聡, 柳葉敏郎, 香椎由宇
監督:樋口真嗣 2005年作品
原作:福井晴敏「終戦のローレライ」
BOSS的には・・・★☆☆☆☆
ポニーキャニオン
2005-08-19
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おすすめ平均:
DVDを観た感想。
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実写化よりアニメ化の方が良かったのでは
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