BOSS's Column

セレンディピティとは、何かを探している時に、探しているものとは別の価値あるものを見つける能力・才能のことをいいます。失敗してもそこから何かを学び取ることができれば、成功に結びつくという一種のサクセスストーリーとして語られるようです。

物語は、NYのとあるデパートで、クリスマスプレゼントにひとつだけしかないカシミアの手袋を選ぼうとしたジョナサンとミラという一組の男女の、偶然の出会いから始まります。「出会い」を「ただの偶然」では終わらせたくないと感じた二人が、ホテルの向かい合ったエレベータに降りる階を告げずに乗って運だめし・・・でもそこには悪魔が乗り合わせて・・・。もうここで大笑いです。

ふたりが出会う1872年創業の老舗デパート「ブルーミングデールズ」、デートするカフェ「セレンディピティ３」、ホテル「ウォドルフ・アストリア」のエレベーターにミラの電話番号を書いた古本、ジョナサンの電話番号を書いた5ドル札などなど、NYという一流の舞台とセレクトされた小道具の使い方が抜群。「運命」とは「選択するもの」だと、つくづく励まされる映画です。

こんなストーリーだとまず浮かんでくるのは、メグ・ライアンにトム・ハンクス。この二人ほどにはしっかりした感じは希薄なのですが、逆に初々しさによって相手に向かってぐいぐい突き進んでゆく感じがよく出てました。でも、この映画の一番の名演は、ブルーミングデールズの「とんでも店員」ですかねぇ〜。

暖かいお部屋で、ゆっくりとどうぞ！

出演: ジョン・キューザック, ケイト・ベッキンセール, モリー・シャノン, ブリジット・モイナハン, ジョン・コーベット
監督: ピーター・チェルソム　2001年

BOSS的には・・・★★★★☆

セレンディピティ~恋人たちのニューヨーク~

ジョン・キューザック

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2006-06-23
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