2007.07.23
春過ぎて夏来るらし白妙の衣ほしたり天の香具山 持統天皇
梅雨が明けましたね。皆さん、洗濯に忙しい毎日でしょう。この歌は、かつて学生時代に目にし、耳にして記憶にある方も多いはず。それほど、平素でかつ流れの美しい歌です。あちこちに沢山干された白妙を見て、季節の移り変わりを感じる。女性らしい感性がしっかりと伝わってくる歌で、これも私の好きな歌の一つです。
持統天皇は、例の額田王の争奪戦をしたかもしれない兄の方の天智天皇(中大兄皇子)の娘であり、姉の大田皇女と共に、弟の天武天皇(大海人皇子)の妃となります。(んーややこしい)で、天武天皇の没後、姉の息子の大津皇子を謀反の罪で処刑、実の息子の草壁皇子を皇太子とするも彼が早世。やむなく自ら持統天皇として統治し、その頃に読んだ歌です。歌だけを読めば、女性らしい清らかさを感じますが、なかなか男勝りの女帝だったようですね。