2007.08.17

COLUMN

悔し涙と男泣き。

お盆休みが明けました。皆さん、お墓参りは済ませましたか?「暑さ寒さも彼岸まで」と言いますが、もう一ヶ月ほどは残暑が続きそうです。一方この猛暑の中、甲子園では連日熱戦熱闘が繰り広げられています。いいですよね、高校野球。純粋に野球が好きな方はもちろん興味を持って見られるのでしょうが、私がいつも心動かされて見るのは、「負けて泣く選手たち」の姿です。

どこかのテレビ番組みたいに、ことさら「高校球児の涙」を賛美するつもりはありません。そうではなくて、人間が何かに一生懸命打ち込み、その思いがかなったとき、あるいは一歩手前で儚くも崩れ去ったとき、そのときに涙を流せることの素晴らしさです。

「だって、高校生だし、純粋(単純)だし・・・」

いえいえ、私たちだっていくつになっても、同じようなピュアーな心を持っているはず。ただ、大人になって社会人になってしまったら、「大人げない・・・」などと常識ぶったり、そんな喜怒哀楽の感情を押し殺したり。あるいはそこまで自分のしていることに、熱い情熱を注がなくなってしまっているのではないでしょうか?

もちろん、私たち社会人は、彼らのようにひと夏のリーグ戦ではなく、毎日毎日の積み重ねが大事と言うか、むしろ厳しい練習の日々かもしれません。しかし、実際涙を流しはしなくても、そのくらいの思いを込めて身の回りのことに打ち込んでみれば、もっといろんなものが見えてきたり、よくいうモチベーションを高く保つことができるのではないでしょうか?

彼らは決して、グランドが狭いだとか、暑いだとか、埃がするだとか、練習試合しても負けばかりだとか言って、自らのモチベーションを下げることはありません。大切なことは、自分の目標を常に高く持ち続けること、常に戦うこと、自分の持ち場立場を理解し、今を精一杯がんばること。自分の気持ちを生かすも殺すも、それは自分自身だということを我々以上によく知っています。人任せになどしません。負けたからといって相手に嫌がらせをしたり、すねて見せたりもしません。いや、全高校球児がそうとは言いませんが・・・

彼らのすべを単に子供だからなどと片付けず、自分のことに置き換えてみて、彼らの精一杯のプレーを是非ご覧になってください。一緒になって感動できれば、あなたにはまだ生きている資格があります。

「なんて、えらそうに言うお前はどうなんだ!」

「はい、たまねぎムキムキしながら観戦してます・・・トホホ者です・・・」

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