2007.12.30
ANGER MANAGEMENT 邦題:N.Y.式ハッピー・セラピー
ちょっとエキセントリックな喜劇をやらせたら右に出るものがいないアダム・サンドラーと、なんだか不思議なおかしさを醸し出す名優ジャック・ニコルソンを組ませた、とんでもコメディ。でも、ベースはしっかりとラブ・コメディだったりします。
幼い頃の出来事がトラウマになり、何があってもこらえてしまう気弱なサラリーマン、デイブ(アダム・サンドラー)。ある日、出張中の機内でささいなトラブルに巻き込まれ、怒りを抑えるセラピーを受けることになります。彼にセラピーを施すのが型破りな人物バディ(ジャック・ニコルソン)。しかもデイブは、治療のためデイブの家に住む込むことになり、デイブの怒りは頂点に達します。
登場する患者たちは皆、異様に怒りを回りにぶつける患者たちなのですが、こういう映画にありがちの、病気と健康の境目を見るものにぶつけてきます。彼らの怪演も見もの。
途中、患者たちに自己紹介しろと言われたデイブが職業や名前を述べると、バディは「そうじゃない、君は何物だい?」と人間としての本質を問われるシーンがあります。
日本では、自己紹介というと「○○会社に勤めています。」となりますが、西欧では「エンジニアです」とか「新聞記者です」と言う風に、職業ややっていることを話します。この映画ではもう一歩踏み込んで、「君は一体、何物?」と問いかけてくる。私たち日本人の、一番弱い部分ではないでしょうか?
個人的には、彼女の恋人役マリサ・トメイがあまり好きになれずに、ちょっと残念な結果となりました。これは、ピーター・シーガルの腕のせい?彼女自身は、なかなかの美人なのですが・・・。サンドラーのエキセントリックさも若干消化不良だったかも。エンディングで盛り下がってしまった、残念な映画でした。
監督 ピーター・シーガル 2003年
出演もしくは声の出演 アダム・サンドラー 、ジャック・ニコルソン 、マリサ・トメイ 、ジョン・タートゥーロ 、リン・シグペン 、アレン・コヴァート
BOSS的には・・・★★★☆☆