BOSS's COLUMN

2008.04.05

THE BOURNE SUPREMACY　邦題：ボーン・スプレマシー

ご存知、前作「ボーン・アイデンティティー」の続編。無事追っ手から逃れ、ボーン（Ｍ・デイモン）と恋人マリー（フランカ・ポテンテ）は、インドのゴアでひっそりと幸せに暮らしていました。しかしこのままでは続編は始まらないとばかりに・・・。

前作もそうだったのですが、このシリーズはボーンの知恵と体力勝負。派手なドンパチはあまりありません。かといって、カンフー映画やワイヤーアクションでもないので、見方によってはストイックで地味でもあるのですが、細切れにされたカットをつなぐキーワードの処理の妙で、展開は結構畳み掛けてきます。その場の状況判断で大胆に戦略を変更するあたり、００７顔負けのスパイ映画でもあります。

舞台が前作よりも広範にわたり、また前作である程度の背景や人物描写が終っているだけに、細かい展開への取り組みが可能になって、作品としての重みはぐっと増した感じ。逆に言えば、これをご覧になる方は、ぜひ前作から！ということになるのですが。

ボーンの頭の中でフラッシュバックする過去、CIA高官の謎の行動、そして女性諜報員ランディ（ジョーン・アレン）が調査するトレッドストーン計画の裏にある陰謀。それらがジグソー・パズルのようにぴったりとはまるクライマックスには、この映画独特のカタルシスがあります。

ミシェル・モナハンもこっそり出てるこの映画、基本はアクション映画で、それ以外のちゃかしのラブシーンもなし。アクションとサスペンスをじっくりと楽しめるいい作品です。

出演：マット・デイモン,ジュリア・スタイルズ,カール・アーバン,フランカ・ポテンテ,ブライアン・コックス,ジョアン・アレン

監督：ポール・グリーングラス　2004年

BOSS的には・・・★★★★☆