2008.07.13
THE BRAVE ON 邦題:ブレイブ ワン
結婚を目前に控え、ささやかだが幸せの真っ只中にいるラジオDJのエリカ(ジョディ・フォスター)。ある夜、犬の散歩にと婚約者デイビッド(ナビーン・アンドリュース)と一緒に出かけたセントラルパークの一角でチンピラに襲われ、彼女は意識不明の重態になります。事件から一週間後、昏睡状態から目覚めた彼女は、婚約者の母親から彼の死を知らされます。
「街頭、喧騒、人の気配」。都市生活のトラウマを抱え込み、外出さえままならない失意の彼女は、山のように事件を抱え事務的にしか対応しない警察には頼れないと、自ら護身用というよりは精神安定用に一丁の拳銃を手に入れます。
ある夜、ドラッグストアに立ち寄った彼女は、殺人事件に巻き込まれ、己の身の守るため手に入れた銃で犯人を射殺してしまいます。その時から彼女は、非法な暴力に対して、己の銃で正義を貫くことを重ねてゆくのですが・・・
原題は「勇敢」いう意味です。 ニュアンス的には「誇りを伴った」という感じでしょうか。銃を手にした人間の、ただの「蛮勇」ということではありません。
私たちの身の回りで起こっているさまざまな事件。被害者とその家族の方々の、加害者や容疑者に対する思いをここで安易に語るつもりはありません。
ただ、もし自分がその立場になったなら、できるならこの手で復讐(?)を果たしたいと思うのは、私だけではないと思います。「モラル」と「法」は異なりますが、「法治国家」はすべての個人の思いを実現してくれる社会ではありません。
こういうテーマはさまざまなジャンルで古今東西、これまでも描かれてきていますが、映画を見ていても、善と悪の境界のあいまいさ。その線を越えると犯罪とみなされる場所の不明瞭さ。つまりは、誰しも被害者にも加害者にもなってしまうかもしれない可能性を秘めているのが、混沌とした成熟、いや完熟した腐りかかった現代社会かもしれません。
ラスト15分は、ちょっとした展開が待っているのですが、皆さんは彼女と同じ立場になったとき、一体どういう行動をとるでしょうか?それは、皆さんの普段から思っていること、あるいは信念に従った行動でしょうか?
暴力の連鎖は、憎しみしか生みはしないこともわかっているのですが、やりきれない思いを、命と引き換えに力に訴えることも、単純にありなのかと思ってしまいました。
「クラッシュ」「レイ」で名演を披露してくれたテレンス・ハワードが、NY市警の刑事を演じてますが、もう少し彼女との友情を描ききっていたら、もっともっといい映画になったような気がします。
イェール大学出身のジョディ・フォスター、実は結構好きな女優さんで(またか!)、私の青春と共に歩んでたはず・・・。いったい幾つ?と思ったらもう45歳にもなるんですネェ〜。
フィアンセと共に失ったのが、愛し合う記憶ばっかりというのはちょっとどうかと思いましたが、(客寄せハリウッドでは仕方なし?)おかげで彼女の年齢を感じさせない肢体(と微乳?)を堪能できます。
ちなみに彼女が不正に1000ドルで入手した銃は、カーアームズ K9。ってことは、いずれ「Guns & Roses」に登場!?
出演:ジョディ・フォスター,テレンス・ハワード,ナビーン・アンドリュース,ニッキー・カット,メアリー・スティーンバージェン
監督:ニール・ジョーダン 2007年
BOSS的には・・・★★★☆☆
ワーナー・ホーム・ビデオ
2008-03-07
Amazon.co.jp ランキング: 11705位
おすすめ平均:
最低の映画です
やはりどの映画でも「戦う女」になるジョディ・フォスター。最後は罪を見逃され・・・って・・(汗)。
心の葛藤
Amazon.co.jpで見る by Azmix