2008.08.09
FLYBOYS 邦題:フライボーイズ
第一次世界大戦の最中、ヨーロッパに渡り戦闘機乗りになって、人間として成長してゆく若者たちを描いた戦争もの。メンフィスベルの複葉機版といったところでしょうか!?
1903年にライト兄弟により、世界で始めて人類が飛行機で空を飛んでからわずか10年余り。サラエボ事件を発端に始まった第一次世界大戦では、飛行機に機関銃を搭載した「戦闘機」がすでに活躍するようになりました。
アメリカで牧場のカウボーイだったローリングス(ジェームス・フランコ)は、両親をなくし牧場も借金の形に銀行に没収され、激化する大戦の戦闘機乗りを志願してフランスに渡ります。そこには、さまざまな理由で彼と同じようにアメリカからやってきた若者たちがいました。
飛行機の操縦は全くの素人である彼らを鍛えるのは、フランス人の大佐ルノー(ジャン・レノ)。厳しい訓練を経て、大空へと飛び立つ彼らに、戦争という厳しい現実が待ち受けていました。
見所はなんといっても複葉戦闘機によるリアルな空中戦。もちろんCGによるものですが、リアルで迫力十分です。いやー、100馬力の複葉機でそんなこと出来んでしょう!?と、ちょっとやりすぎの感も、無きにしも非ずですが、画面自体がスピード感に溢れているため、あまり気にならない。
スパイダーマンでは、ピーター友人ハリー役を下手糞に演じていたジェームス・フランコがうまく役に納まってますし、ジャン・レノのとぼけたフランス人大佐が、らしくてとってもよいです。ローリングスのコイバナもあるのですが、さらっとだけ描かれていて、これも好感が持てました。
監督は、3流映画ばかり撮り続けて、苦節40年のトニー・ビル。贅沢を知らない彼だからこそ、余計なものに手を出さなかったのが、返ってストレートでいい映画になりました。
ストーリー展開とか、彩とかひねりとかはもちろん関係ない類の映画ですので、皆さんもパイロットになったつもりで、ひたすら空中散歩、いや空中戦をご堪能ください。
ちなみに、複葉機に機銃が搭載される前は、パイロット同士が拳銃で打ち合っていたそうです。
出演:ジェームス・フランコ,ジャン・レノ,マーティン・ヘンダーソン,ジェニファー・デッカー,タイラー・ラビーン
監督:トニー・ビル 2006年
BOSS的には・・・★★★☆☆