BOSS's Column

一日、気の抜けない戦いの現場に身を置いていると、たまにはホッとしたい時もあります。お笑いもいいけど、私はラブコメで。ラブコメといえば、トム・ハンクスとメグ・ライアン。10年前の作品です。

舞台はニューヨーク・ブロードウェイ界隈。亡き母から、児童書を扱う小さな本屋を受け継いだキャスリーン(メグ・ライアン)。彼女には同棲中のコラムニスト、フランク(グレッグ・キニア)がいるのですが、ふとしたことでインターネット上で知り合ったメール友達の男性がいます。すれ違いの毎日の中で、次第にメール友達に心ときめくようになってゆくキャスリーン。

そんなある日、店の向かいに大手書店チェーンが進出することがわかり、彼女の店は存亡の危機に。その大手書店チェーン「FOX＆sons」の御曹司がジョー(トム・ハンクス)。二人はひょんなことで顔見知りになるのですが、商売敵と知り徹底抗戦状態になります。

監督は、「恋人たちの予感」や「めぐり逢えたら」を撮ったノーラ・エフロン。彼女のニューヨークを愛する眼差しが、どの映画でもこの町を輝かせていましたが、今回も西海岸にはない人懐っこい町並みの中で、人の心模様を女性らしく繊細に描き出しています。

FOX書店は、どこかで見たことのあるファサードやインテリアだと思ったら、かの「バーニーズ・ニューヨーク」。現在は、セントラルパークの反対側に引っ越してますが。スターバックスでキャスリーンが注文するのは、私も定番の「キャラメルマキアート」です。

メグ・ライアン、うまいですね。こういう微妙な心理描写、それも泣き笑いコメディ・タッチでは、右に出る役者さんはいないでしょう。一方のトム・ハンクスもはまり役ではありますが、表情にナイーブさがないのが玉に傷。それが、私的にイマイチ好きになれないところでもあるのですが・・・。

で、お互いの正体を知らない状態での二人のやり取りはなかなかだったのですが、途中から一方は真実を知り・・・。となると、どうもそれまで緻密に積み上げてきた二人の微妙なバランスも一気に崩れてしまって・・・。

ラストのキスシーンも、個人的には長すぎ。羨ましいとか、そういうことではなく（笑）、エンディングではもっと「驚きと感動」を表現して欲しかったなぁ。ちょっとなし崩しの感のある展開が、ちょっぴり残念です。まあ、老若男女を問わず、気軽にお楽しみいただける作品ですが、季節的には秋から冬がいいかもですね。

ちなみに、私の愛用のノートPCでは、メール着信があるたびに、メグ・ライアンが「You've Got Mail」と教えてくれます。^_^;

出演：トム・ハンクス,メグ・ライアン,パーカー・ポージー,ジーン・ステイプルトン,スティーヴ・ザーン

監督：ノーラ・エフロン　1998年

BOSS的には・・・★★★☆☆

ユー・ガット・メール

メグ・ライアン

ワーナー・ホーム・ビデオ
2003-12-06
Amazon.co.jp ランキング： 35377位

おすすめ平均：
キャラメルカプチーノ。
ノーラ・エフロンの脚本がとにかく面白い！
終盤の展開あればこその、大人のコメディ作品

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