2008.09.20
サイドカーに犬
長嶋有のデビュー同名小説を映画化した、ヒューマンドラマ。監督は「狂った果実」や「探偵物語」のきめ細かな演出力で有名な根岸吉太郎。1980年代の香りが漂います。
不動産会社に勤務する薫(ミムラ)は、有給を取ったある日、近所の釣堀で少女に餌をつけてやりながら、20年前の出来事を思い出します。
小学校4年生の夏休みの初日、父(古田新太)と喧嘩ばかりしていた母が家出をします。数日後、父と弟の3人暮らしのアパートに、ヨーコ(竹内結子)という若い女性が突然やってきます。
劇画のようにめまぐるしく変わる生活の中、母とは正反対の豪快で、でも心優しいヨーコに惹かれてゆきます。
父の愛人であったヨーコは、父と喧嘩をしアパートにはもうこられなくなります。最後に私の夏休みに付き合って!と、ヨーコに誘われ薫は、1泊の旅行に出かけます。
タイトルの「サイドカーに犬」の映像も出てくるのですが、正直意味がよくわからない。まあ、そんなことよりも内気な少女を演じる松本花奈がすごくいい。目線の送り方が独特です。
一方の竹内結子も、さばさばした男勝りの女性をうまく演じています。古田新太がなさけないだけに、余計二人の演技は自然ながら良く撮れている。
まあ、私的には薫が憧れたヨーコではなく、内気な不思議な少女の薫に惹かれてしまいました。
原作は読んでないのですが、そのせいか何か妙にこだわった部分があるのですが、全体的には大人の女性と少女の心の交流、わかるような気がします。
女性の感性なら、もっと身近に感じられるのかな?正統派で正論しか語らない方には、ちょっと難しいかもしれませんが・・・。
出演:竹内結子,古田新太,松本花奈,ミムラ,鈴木砂羽,トミーズ雅,温水洋一,樹木希林,椎名桔平
監督:根岸吉太郎 2007年
BOSS的には・・・★★☆☆☆
おすすめ平均:
なんとなく最後まで観てしまったが。
80年代もノスタルジーの彼方かぁ・・・
大人になった弟はもっとヘンな感じのほうが・・・
昭和の香り漂う佳作
竹内結子の今を見たい
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