2008.09.21
THE GODFATHER Part 2 邦題:ゴッドファーザーPARTII
父の後を継いだ三男マイケルが、時代の変化の中で家族、血縁、そしてファミリーの定義に苦悩しながら生きてゆくさまを描いた、ゴッドファーザー第2作であり、前作の続編であると共に、回想シーンとしては前作の前編も含まれます。
前作で麻薬や売春に頼らず組織を維持拡大するため、ラスベガスに進出することになったコルリオーネ・ファミリーは、本拠地をニューヨークからネバダ州のタホー湖畔に移しました。
組織のトップとして、孤独と苦悩の日々を過ごすマイケル(アル・パチーノ)は、事あるごとに父ヴィト(今回はロバート・デ・ニーロ)の生き様を回想します。
1958年、マイケルの一人息子アントニーの聖さん式が近くの教会で行われ、湖畔にあるファミリーの大邸宅でパーティが催されます。そしてその夜、寝室にいたマイケルとケイ(ダイアン・キートン)は何者かに銃撃を受けます。犯人は、マイアミを牛耳るユダヤ人のハイマン・ロス(リー・ストラスバーグ)の手下ロサト兄弟でした。
ファミリーの一員であるペンタンジェリ(マイケル・ヴィンセント・ガッツォー)の密通であることを知ったマイケルは一計を案じ、単身ロスに会います。しかし、彼の兄フレドー(ジョン・カザール)までが、ロスの手に落ちていることを知ります。
今回は長いです。200分あります。一気通貫するには体力と気力と暇が必要です。しかも、父の時代とマイケルの時代がくるくると入れ替わりますので、1作目を見ていないと意味がよくわからないかも知れないし、気合を入れてないと何が何だかわからなくなるかも。
アル・パチーノも名演なのですが、父の若き時代を演じたロバート・デ・ニーロが、めちゃめちゃかっこええです。アカデミー賞助演男優賞受賞です。
アル・パチーノには、1作目のような猪突猛進の逞しさはありません。頂点に立ち、追われる身、守るべき立場になった人間の孤独と苦悩が色濃く表現されています。それは痛々しいほどです。
兄弟姉妹、妻と子供、血縁、忠誠を誓ったファミリー。多くの人々を、組織ではなく人間関係で維持してゆくことの難しさ、それもマイケルたった一人で・・・。
結局、守ることだけでは実は何も守れない、失うばかりであることに気づき、マイケルは攻めることにより、守ろうとします。しかし、そこまでして彼が守ろうとしているものは何なのか?
エンディングでは、目じりにしわの目立つようになったマイケルが、前作で父と語り合ったように、一人枯葉舞う庭の椅子に座り、その疑問を我々に投げかけてきます。
答えは3作目で明らかにされるのでしょうか?
出演:アル・パチーノ,ロバート・デュヴァル,ダイアン・キートン,ロバート・デ・ニーロ,ジョン・カザール
監督:フランシス・フォード・コッポラ 1974年
原作:マリオ・プーゾ
脚本:フランシス・フォード・コッポラ,マリオ・プーゾ
BOSS的には・・・★★★★★