2008.10.24
空の写真館
ある晴れた秋の日に
ある晴れた秋の日に
沈む夕日を眺めていたら
君と僕の二人の影が
君と僕より長くなった
そっと目を閉じたら
まぶたの裏にも
ぽつんと夕日が名残り
そっと目を閉じても
君がそこにいるのがわかる
そんなに遠くもなく
それほど近すぎもせず
心地よい距離に君がいて
きっと僕と同じ事
思っている君がいて
時の流れは
今はもう
チクタク言わず
時の流れは
今はただ
ゆっくりと滑ってゆく
山吹色の衣を着て
薄蒼いヴェールに包まれて
静かに滑らかに
時は沈んでゆく
はるかな西の彼方へと
帰れない二人を
ここに残したまま