2008.11.19
風よ
風よ
吹きすさぶ風よ
どうかこの身を
ぞんぶんに
刺すがいい
心ゆくまで
刺すがいい
北風よ
雲散らす冬風よ
悪戯に足を止め
私に向けて
吹くがいい
笑いながら
吹くがいい
この身どれほど
老いて失われ
この血いかにも
冷めて奪われ
失われようとも
わが胸の
秘めたるもの
吹き消すことは
出来ぬであろう
いまだ熱き
このたぎりを
打ち消すことは
出来ぬであろう
夢半ばなれば
わが道を知るなり
意思あらば
歩み続くと知る
風よ
北風よ
待っていたのだ
この醜態を
汝のやいばに
さらす日を
この老いたる肉より
古き悪臭を飛ばせ
輝くわが金色の
魂がのぞくまで
この風に耐えよう
この時に耐えよう
あの夏の日を
忘れず生きて
ゆくために
BOSS